表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
148/300

第148話

 水岡さんに連れられたのはショッピングモール。いろいろな店があるというだけで来たらしい。入った店は若い女子に人気らしく、通路通路ですれ違う。

 そんな店の一角がなにやら騒がしい。店内にいる客がぞろぞろと集まっている。あたしと水岡さんも気になり近づいた。


「やはり私は人気者なのかな? 自分では分からないもので」


「「きゃあああ!!」」


 これが黄色い声援というものなのか。しかし世間は狭いのだな。こんなところで赤井を目撃することになるとは。彼の隣にいるのは、白石万希ではないか。


「赤井森夜さんプロデュースの手袋のイメージキャラクターをさせてもらうことになりました白石万希です! まだまだ駆け出しのアイドルですが、この手袋の魅力を頑張って伝えていきます!」


 そういうことか。自分がプロデュースした手袋のイメージキャラクターに新人アイドルを起用するだなんて思いきったことをしたものだな。赤井の強い希望が通ったに違いない。


「なかなかにイケてるデザインじゃないか! あれなんかピッタリだと思うよ、おねえさま」


「こういうものに疎いあたしでも惹かれるものがあるのだ。早くも決まったのだ」


「じゃあさっさと会計を済ましちゃおう」


 水岡さんは一緒に置かれていたニット帽を手にする。何種類かあったのにパッと選ぶあたり、直感で物事を決める人なのだろう。

 あたしも手袋を2つ取る。始起と自分の分。そのままレジに向かおうとしたのだが、呼び止められてしまったのだ。


「待ちたまえ。結ちゃんと花音ちゃん」


「「ざわざわ」」


 このバカ者が! 馴れ馴れしく下の名前で呼ぶやつがあるか! 女子の視線が一点集中ではないか。


「君たちには私からプレゼントしよう」


「「ざわざわ!?」」


 赤井のやつめ。気持ちは嬉しいが、大勢の前で特別扱いは結構大変なのだ。気まずいのだ。


「サンキュー赤井さん!」


 水岡さんのメンタル半端ないのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ