表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
146/300

第146話

 ククク。今ごろ、姫と殿はラブラブしているかもぞよ。2人の仲を深める助けになれたのなら嬉しいぞよ。

 それにしても、ここにきてゲームの運営が終了することになるとは驚き。始まりがあれば終わりがあるとはいえ急すぎぞよ。


『熊切、起きてる?』


 転舞姫からメールが来たぞよ。


『お風呂気持ちよかったッス。ひろーいお風呂は格別だった!』


 喜びのメールで安心したぞよ。悲しみのメールだったら耐えられなかった。


『夕飯を食べてまったり中。都会の喧騒から離れるのもいいものッス。熊切ありがとう。感謝してもしきれない』


 大袈裟ぞよ。誰かの役に立てたのは嬉しい。宿泊券をあげて本当によかった。えーと……『思う存分羽を伸ばして!』と。


『伸ばす伸ばす! 今度はみんなと来たいッス!』


 返信が早い。頭の回転が早いぞよ。

 今度はみんなと、か。我、これまでそんな経験ないぞよ。みんなとなら是非とも行きたい。


『熊切、モーニングコール頼むッス! たまには承以外から起こされたい』


 なんで我が? まあいい。それで姫が気持ちよく起きられるのなら、誠心誠意起こすぞよ。


※ ※ ※


 熊切には自信を持ってほしい。あちしの勝手なお願いだけど、これは熊切のためでもあるッス。


「転舞。僕、もうひとっ風呂入ってくるさー」


「分かった。ゆっくり伸ばしてきて」


「眠くなったら先に寝てさー」


「分かったッス」


 あちしは明日の朝に入ろう。

 さーて、承が戻ってくるまで執筆しよう。いろいろと浮かんできてるッス。


「……絶対に寝ないッス……」


 書き始めた途端に眠くなってきた。条件反射。せめて浮かんだものを箇条書きで纏めてしまおう。

 というか寝たくない。承と同じ部屋で寝るなんて久々ッス。小さいとき以来。


「……ああ無念……」


 意識が遠退いていくー。


「おーい転舞……ありゃりゃ」


 無理して起きようとしていたようだ。睡魔に勝てないのに。ちゃんと布団に入らないと風邪引くさー。


「承……うへへ」


 寝言言ってるし。どういう夢を見ているんだか。

 よし、布団に寝かせた。あとは僕が寝るだけさー。


「寝るだけ、か」


 駄目だ駄目だ! 僕はまったくまったく! いくら転舞の寝顔がかわいいからって。


「……しょう……いいッスよ」


「夢でいいのなら、いいよな?」


 軽く唇を重ねた。それが限界。寝ている隙を狙うのは申し訳ない。これでも随分と転舞に弱くなったものだ。


「おやすみ転舞」 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ