表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
134/300

第134話

 こいつは絶体絶命大ピンチだぜ。技が使えないだなんて反則も反則。ゲームバランス崩壊もんだぞ。

 エクスカリバー。まったく、敵NPCになんちゅうもん持たせてるんだよ!


「……僕の矢じゃダメージを与えられてない」


「あちしの手裏剣やクナイも同じくッス」


「ベアーオフはどうだ?」


「我の攻防は全てベアーちゃん。技は出せないのぉ」


「そうかっ」


 完全にどん詰まりだ。赤髪が刀で斬りかかっているが無意味に近いし、赤井の徒手空拳も通じていない。あの2人が赤子扱いだなんて信じられない。

 このまま何もできないまま、無様に俺たちは殺られるのか! 俺は、こうして立ち尽くすことしかできないのか!


「おねえさま。わっちも加勢しまーす!」


 ウォーターヒルが飛び出していく。何もできないことを承知の上で。ゴッドバレーとベルウッドも続いていく。

 俺は……俺は……何ができる? 持っている武器なんて短剣1本だけだ。行っても瞬殺されるに決まってる。


「殺ス!」


「「うわあああ!!」」


 みんなが傷ついていくのを黙って見ているしかないのか? 1人ブルブル震えているだけなのか? 俺は所詮、甘ちゃんでしかないのか!?


「違う」


 俺は自分で言うのもなんだが変わった。みんなのお陰で変われたんだ! 俺を変えてくれたみんなが殺られていくのをただ黙って見ているだけなんて駄目なんだ!


「ここで行かなきゃ男じゃない!」


 短剣を握り覚悟を決めたそのとき、ボードに何やら文字が現れた。俺の全身が震え上がる。恐怖からではなく、嬉しさのあまりにだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ