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第117話

 粒子化したあたしに気づかなかったな。こっちの思惑通り。ならばお次は透明化、筋力強化、高速化――一気に壊させてもらう!


「唸れ拳よ。あたしの全霊込めて抉る! リバーニング!!」


 フフッ。やはり拳で殴るのは気持ちがいい。

 教室に置かれたら邪魔な大きさの球体を殴れることなど滅多にないだろ。


「ピピ」


 球体の異変に宇宙人が気づいたようだな。だがあたしの姿は見えまい。黙って見ているのだ。


「これで最後!」


 拳に痺れが伝わると同時に球体が音を立てて崩れていく。フン。ほどよいサンドバッグだったのだ。

 宇宙人が慌てている。当然といえば当然だ。ドンドン身体が消滅していくのだからな。さて、透明化を解こう。


「あたしたちの勝ちなのだ」


「ピピッ!?」


「貴様たちとの戦い、なかなかのものだった。さらばなのだ」


「「ピピ……」」


 宇宙人が綺麗サッパリ消えた。ひと欠片も残っていない。


「見事だぞ、赤髪」


「もっと褒めてくれてもいいのだ」


「そんなに褒めてほしいのなら言ってくれれば。私がいつでも褒めてやる」


 背後からレッドウェルの声がしたような……いやいや、宇宙人に倒されたではないか。ではいったい誰の声なのだ?


「な、なんでここにいるんだよ!?」


 シュガーが驚いている。まさかな。そんなバカな話が――。


「シカトは酷いじゃないかね。私が無事であることを喜ぶべきであろう」


 ――っち! あってしまったのだ。


「どうして無事なのだ?」


「決まっている。私がフェニックスだからだ」


「くだらん」


 厄介なやつの厄介度が増したということか。面倒が増えたのだ。

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