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野生児転生。話が違うじゃないですか!  作者: ふゆよる
【第一章】 内政チート
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幼児期5

麦、トマトともに収穫を終えた。

大豊作となった今年は収穫祭をやろうというのが会議にあがり

満場一致で可決した。


「じゃぁ、ウィルお父さん行ってくるな!」


「言ったお土産期待してるね!」


「まかせろ!見つけ次第トマトと交換してくるぜ!」


収穫祭の前にもう一つ議題に上がった事がある。

トマトと他の食べ物や生活品、石器等の交換だ。

その為、この村から村長と父さん含め数人が大村へ向かう事になった。

大村までこの村から二日の距離だ。

そこは城下町。色々な物があるらしい。

行ったことないから分かんないけど・・・。

兎に角往復4日買い物2日、全6日の予定だ。

王への献上品(トマトと税分の麦を満載にした大八車と背負子を背負って大人たちは村を出た。

俺は小さいのでついていけない。

だから父さんに芋、できればニンニクにジャガイモや茄子、キュウリ等の種があれば

優先して手に入れて欲しいと頼んだ。



6日なんてあっという間だ。

父さん達の帰りを心待ちにしながら、村の子供たちと未だ実り続けるトマトを収穫していると

村の入口の方で歓声が上がった。


「ウィル!帰ってきた!」


「まじか!行こう!」


駆けつけた村の中心広場では行く時よりも随分量を減らしたとは言え

色々な品々が積み込まれた大八車に村人たちが群がっていた。


「おかえり!お父さん!」


「おう!ただいまウィル!そして愛する妻サティ!」


「あなた・・・」


「サティ・・・サティセラ・・・」


いつの間にかそばにいた母さんといきなり赤面シーンを繰り広げる我が親

そういうのは家でやってほしい・・・。

俺はそんな両親を放置して大八車から下ろされる荷物を物色する。

黒曜石で出来ている綺麗な石器類に布、岩塩とそしてツボツボツボ。

ツボの蓋を開けると大量の種や・・・これは豆?が出てきた。


「村長さん。これって」


「おうウィル坊。面白いもんが色々あってな黒くて長い実や緑色の苦味があるが旨い実や・・・。それはなんでも緑色の豆がつくらしい。かなり量がなるって言ってたぞ?」


黒くて長い実・・・茄子?に緑色の苦味・・・ピーマン?

それに、これ枝豆ってか大豆だ!

すごい!大豆といえば豆腐に味噌か!

夢が膨らむな!


大村で手に入れた品々を各家に配布し、そのまま収穫祭に雪崩込んだ。

この村で初の収穫祭はトマトやウサギ料理、を中心に大量の食料に腹を満たし大賑わいだった。

今までにない食に豊かな生活は村人たちに笑顔を与えた。

衣食足りて礼節を知るじゃないが、衣食たりて夢を知るがここの今を表してるのかもしれない。


来年はもっと豊かに、再来年はもっともっと豊かに


俺は笑いながら食事をしている村人達を見ながら、そのうち酒も作ろうかななんて未来を夢見た。


こうして俺の4歳の年は暮れていく。



ありがとうございました。


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