サバイバル生活6
周囲の大木を引っこ抜き
根をちぎって一本の丸太に加工する。
巨大な大木の根も割り箸をおる位の手軽さでちゃっちゃと済ませる。
「ぎゃぎゃ~(すごい~)」
家の敷地を無理やり作った俺は済の方に丸太を重ねて置いておく。
次は土台だ。
建築は土台が命!とは言うものの俺には建築の知識とか大工の技術なんてない。
すると家なんか作れないと思うえるが、そうでもない。
現代に生きる日本人なら小学校で習ったはずの建築方法。
竪穴式住居だ!。
広げた平地をほっていく。出来れば70cm位の深さは欲しい。
流石に手でやるのはきついと感じた俺は
其の辺の木をへし折り、平べったいスプーンのようなものをこさえた。
どうやって作ったかといえば、ちぎる様にとしか言えない。
もはや人外の握力で木を抉り完成させた。
こんなとき父がいれば・・・いや、何でもない。
俺はそのスプーンの2本目を作成するエギルが手伝いたそうにこっちを見てるから。
俺達は無心に竪穴を掘り進める。
正直一日でできるなんて甘いことは考えてなかったがなかなかキツイ。
その日はある程度掘ったところで作業を終了した。
汚れた手足を清流で洗い、いつも通りサワガニエビを堪能し
エギルを見送ってその日は寝た。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
夜中目が覚めた。
ザーっという滝の音と冷気にブルリときた為だ
森の中でようをたし、河原へ戻ろうとしたとき。
既視感を覚えるものが目の前に生えていた。
ダイコンだ、否マンドラゴラだ・・・。
前回は群れであったが今回は単騎で現れ
俺は迷うことなく引っこ抜く
『い”や”あ”あ”あ”あ”あ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
カハッ!
ちょっと吐血したがそれだけだ。
俺の予想が正しければ・・・
俺は躊躇なく齧り付いた
『あ”ん”ぎぁ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”!!!!』
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
早いものであれから数日立つ。
要領を覚えた俺たちは前日より次の日、次の日よりその次の日と力も増していく。
どんどん穴掘りスキルが上がって行きとうとう土台となる竪穴を完成させるに至った。
「良し!こんなもんだろう!」
「ぎゃぎゃ?ぎゃっぎゃー(完成?やったー!)」
直径3mの円で底まで約70cm位
当初の予定通り竪穴を完成させた。
続いて骨組みである
へし折ったり引っこ抜いた丸太でちょうどいい大きさのものを8本選ぶ。
腕力に物を言わせ、なければへし折ってむしり、揃えるのみだ。
そうして、用意した8本の丸太から太めのを4本選び。
倒れてこないように竪穴の底に更に深く突っ込む。
それを正方形の形になるように4本同じように組む。
そして、残り四本で正6面体の立方体を作る。
木と木のつなぎ目はちょうどいい大きさにえぐり取り
「俺の今の握力なんkgなんだろうか・・・」
パズルが組まれるように綺麗に出来た。
お互いがお互いをがっちりと掴んで離さない。
一応木の集まる角はガッチリと鶴で結んだ。
後はその立方体に立てかけるように丸太を並べて
円形を作り骨組み完成だ。
「よぉ~し!今日は此処までかな」
「ぐぎゃ?ぐぎゃぎゃ?(え?もう終わり?)」
「あぁ、終わりだ木組みは完成したし、後は明日でも大丈夫だよ」
「ぎゃ~ぎゃぎゃぎにゃね!(わ~とうとう何かができるんだね!)」
その日は建築毎祝いとしてヤスデを絞った汁を木をくりぬいた杯に、乾杯した。