森林探査11
ブクマ、評価ありがとうございました。
やる気出るですよヽ(*´∀`)ノ
崖の泥から出ている根を食い散らかす
おれは再度自分の体をみる。
以前見たときは卍の様に四肢が折れ曲がっていたが
あれが嘘だったかのように真っ直ぐになっている。
力も入る。
いや、みなぎってくるとさえ言えるかも。
痛みは感じない。
痒みも感じない。
空腹感は依然としてあるが・・・
前ほどではない。
あと、若干腹が痛い・・・。
便意だ。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
便意を処理し、ふっと息を吐く。
軽くジャンプをすると以前よりも高く飛ぶことができた。
体が軽い。
あ、いや。栄養失調とは別に軽い。
とりあえず空腹感を癒すために周囲をみまわすと泥がもぞりと動くのを見つけた。
その泥を掘り返すと・・・
収穫:山ミミズ
シーボルトミミズは、西日本の山林に生息するミミズで、体が大きく、青紫色の光沢を持つ。また地表にでてくることがよくあるため、人目を引くものである。名前はフィリップ・フランツ・フォン・シーボルトが持ち帰った標本によって記載されたことにちなむ。大きくて目立つため、各地で方言名も存在する。
四国ではカンタロウ
さて、この山ミミズっぽいやつ。
一応前世日本では毒は無かったが・・・。
貴重なタンパク質だ!
俺はその50cm近い青いミミズを貪り食った。
ブルーベリーの味がした。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
腹を満たした俺は、まずこの崖を壁に沿って歩く。
どこかで登りやすい場所があるかもしれない。
ある程度進んだところで崖はただの土壁になり溝になった。
傾斜を登っていくと少しさわやかな空気の匂いがする。
「・・・あ」
つい声がでた。
耳を澄ますとわずかに聞こえる水の流れる音。
俺はその音のする方へ足を向ける。
段々と近づくその音
そして空気も少しひんやりとして来た。
今度は足元をしっかり確認し、
でもはやく前へと動かす。
「・・・見つけた!!!」
サーーっと
流れる川はそれほど大きくはないが
水底が見える綺麗な水だった。
少し視線を上流に向けると小さな滝になっており滝壺の周囲はある程度の深さがあるようだ。
滝の方からは清凉な空気が流れ込み
俺の体を包み清めるようだ
「・・・」
俺は
その余りにも清らかで
余りにも美しいその光景を前に
言葉なく、溢れくる胸の内に静かに佇んだ。
ありがとうございましたヽ(´▽`)/