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弁当、喋る鳥、叩く
弁当を食べていると、鳥が寄って来た。
「なんだ、腹でも減ってるのか?」
そう思い、卵焼きを投げてやった。 鳥はテテテと近付いてついばむと
「ペペペ 超甘いじゃないか!」
そう言った。
鳥のくせに贅沢な。 そう思った。
けど… あれ? あの鳥しゃべった? 喋る鳥?
パッと手を伸ばして鳥を捕まえる。
「離せよ~」
そう言いながら、羽や足で僕の手を叩く。まだ喋ってる。
「今夜は鶏肉だ!」
「え… せめてサーカスに売ってよ」
やっぱり贅沢だ。
喋る鳥、生意気ですねぇ。でも、やっぱり卵焼きは、葱入りがおいしいですよね?まぁ、たまには砂糖入りの、あまーいのもいいけど…。さて、この後の喋る鳥の運命はどうなったんでしょうね? 意外と、この男の人と一緒に住んで、卵焼きの焼き方に文句をつける、そんな生活になったんじゃないか?なんて『想像』しています。