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星影、間違える、踏み台
夜の高原を二人で歩いていた。
天体観測マニアの彼女は、様々な星や星座について薀蓄を語り続けている。
間違える事など無い。まぁ、間違えても僕には判らないけど。
近くの石を踏み台にちょっとした岩に上り、満天の星の光を浴びる。
普通だったら、様々なロマンティックな想像に胸をときめかせるだろう。
だが星影の中、振り向いた彼女は満面の笑みで宣告した。
「天体望遠鏡を買うわ」
「だから、あなたのお小遣いはゼロ」
やはりか…。
コメディになったかなぁ? 踏み台が不自然な感じが拭い切れませんが…。私の王道パターンとしては、これは告白シーンだよねぇ、と思いましたけど、踏み台が使い難かったのと、何とか、別の形を…。と考えたのですが…。あまりに強引なオチに、あれ?って感じです。