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ネズミ、職人、米屋
職人には大抵こだわりがある。
そのこだわりこそが、技を磨くために必要な要素なのかもしれない。
家は、代々の米屋で、お米に関係する色んな事の職人がいた。
お餅をつく職人。 お酒を造る職人。
他にも、お煎餅を作る職人など。
そんな中で異彩を放っているのは、ネズミだ。
ネズミのこだわりはすごいんだ。
決して隠れない。堂々とみんなの前で食べる。
そして…
「やや塩辛い。 けど、概ね良い味だね」
思いっきり上から目線のコメントだ。
あれ?ネズミは職人?ただの偉そうな薀蓄をたれる盗み食い野郎です。けど、そのコメントは結構あたるんです!! だから、新しい何かを作ると、ネズミのコメント聞きに行くんです。「これ、おいしいですかね?」って…。ちょっと流石に変かなあ?