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台風、通勤電車、双子 その三
台風、通勤電車、双子 その三
駅に向かう途中、声をかけられた。
「望。おはよー」
私は恵美よ! 双子だからって、皆で間違えないで!
満員の通勤電車を考えるだけで憂鬱なのに…。
その上、台風のせいかすごい風で、駅に着く頃には、もう髪はぼさぼさ…。
自分が誰なのか、分かる訳も無いって感じだった。
そこに、聞き慣れた声がした。
「恵美! おはよー」
また! だから私は! …
あれ? 合ってる? 和也、どうしてあなたは、間違えないの?
「俺、おまえが好きだから」
え…
ちょっと恋愛噺に…。ちょっと、わざとらしかったかなあ?っていうか、台風も通勤電車も使い方がぐだぐだになってきてるかも…。うーん。三題噺としては、どうなんだろう…。というか、そもそもお話として、尻切れトンボな感じもするし…。