40/430
夏、母、消しゴム
何かが足りない。
そして、どうも母の態度がおかしい。何かを隠してる。
「ねぇ」
「な、なんだい??」
ほら。ちょっと声をかけただけで、すごくにうろたえてる。
絶対に何かをしでかしてる。
「なにを隠してるの?」
と、うろたえた母が何かを落とした。 とっさに拾う。
「消しゴム?」
「ごめん!」
「うっかり、カレンダーに消しゴムかけたら、夏が消えちゃったの!」
それで、春の次が秋だったんだ! これだから魔法遣いは始末におえない。
夏を普通に使えば、もうちょっと簡単だったかなぁ、とは思いましたけど。でも、そのまま使うと何だか楽な感じがして、捻ろう。そう決めました。何とか一捻りの使い方かなぁ、とは思いますが、でも、妙なお話で、お話としてのまとまりがイマイチかも知れません。
それにしても、はた迷惑な魔法使いです。とはいえ、うーん。まだまだです。