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青、執筆、時計
今、僕の顔は真っ青に違いない。
いつもなら、これだけ追い詰められれば、言葉が浮かぶのだが……。
ちらり、と時計を見る。
あと一時間。 が、相変わらず原稿用紙はマッシロだ。
物語は決まってるのに……。
でも、一文字たりとも浮かばない。
視点を変えよう。 執筆が進むかもしれない。
そうだ、題材を目の前にして書けば、きっとうまく書ける。
あの人の体を持ってこよう。
きっといいお話が書けるぞ。
だって、あの人の顔はもう真っ青だ。
三題噺で10のお題、色の1からもらったお題です。うーん。ホラー? ホラーってよりはブラックかなぁ? スランプの作家が、状況を想像する事が出来ずに、実際に事件を起こしてしまった。 そして、それを物語にしようとして……。 かなぁ? 何だか、設定としてはありきたりですねぇ。