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正座、ケーブル、ジェットコースター
ジェットコースターは乗りたくない。
だって、心臓が持ちそうにない。
けど、ジェットコースターは勝手に始まり、終わってくれる。
ケーブルで引っ張りあげられて、ぐるぐる走り回ってお終いになる。
ある意味では楽かもしれない。
でも、今回はそうはいかない。
目の前で、息を殺している人たちに言わなければ……。
僕のとなりでじっと待ってる人のためにも。
改めて正座し直すと、精一杯の言葉を絞り出した。
「お嬢さんを僕にください」
文学少女風三題噺作成からもらったお題です。えへへ。皆さん、経験はありますか?緊張しますよね?心臓たいへんですよね?でも、そういうことを乗り越えてこそ、の幸せですよね?さ、がんばってね!