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チーズ鱈、師走、と
「やっぱり、柿の種でしょ!」
「そんなことないよ。 一番は裂きイカで決まりだね!」
私たちは、またつまらないことで言い争っていた。
つまり、おつまみに一番いいのは何か? ってことだった。
「チーズ鱈も捨て難いかしらね?」
「あ、それは言えるね。 とするとサラミソーセージもいいねぇ」
「師走も終わりって言うのに、私たち何やってるのかしら?」
「まぁ、おつまみもいいけど、それと…」
「と?」
「君が居ないと、ね?」
「もう!」
ま、まぁ、言い争っても仲のいい二人ってことで…。突然の言葉に、きっと彼女は真っ赤になったに違いありません。いいなぁ。ナンチャッテ。