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パン、白熊、雪見大福
雪の降る平原の真ん中で、真っ白な何かが蠢いている。
恐る恐る近付いてみると、なんとそれは白熊だった。
「やあ、白熊さん。 何してるんだい?」
「ん? デザートさ」
そう言い、手を差し出した。 それは雪見大福の様だった。
「雪見大福? そっちのは?」
「蒸しパンさ」
「真っ白で判らないよ」
「ははは」
ふと、妙な盛り上がりが気になった。
「それは?」
白熊さんがニタリと笑い、雪を払った。
「君のお父さんだよ」
それは白骨死体だった。
これはホラー?ちょっと違うような、でも珍しい動物ものですね。白熊さん、お父さんを食べたデザートに雪見大福と蒸しパンを食べてたんですね。うわあ怖い。このあと、彼はどうなったんでしょうねぇ…。