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少女、魔王、哲学講座
今、魔王となる為の哲学講座が開催されている。
講師は当然、現役魔王だ。
「生贄は少女、中でも美少女が望ましい」
その言葉に一人の少女が質問する。
「なぜ少女なのですか?」
「昔からそう決まっておる」
「それは理由になりません。 私は、なぜ少女が有効なのか、その理由が知りたいのです」
魔王は忌々しげに少女を睨み付けたが、少女は折れなかった。
やがて深々とため息を突き、魔王は言った。
「だって、その方が気分が乗るじゃん」
elwing_gray最新刊『少女と魔王と哲学講座』重版出来! はい。これも診断メーカから頂いた御代です。哲学、魔王の哲学か、少女の哲学か…。少女の哲学っていうのもありかな、と思いましたけど、魔王の哲学にしました。結局、魔王の趣味、ということで…。(哲学じゃないじゃん!)