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怨恨、浪人、たまごっち
ピッピッ!
私のたまごっちは元気だ。
まだ浪人だけど、大学に受かったら一緒に行こうね。
そう声をかけ、私は部屋を出た。
頑張らなきゃ、そう、第一志望には彼がいるから…。
翌年、努力の甲斐あってか、私は第一志望に合格した。
けど、彼が殺された。
刑事さんは状況を見て「怨恨だな」そう言った。
私は部屋に帰り、たまごっちを問い詰めた。
「どうして!」
『おまえが悪い。俺からは逃げられない』
たまごっちから育った悪魔が嗤った。
怨恨は、そのままストレートに殺人事件に、けど、それをどうやってたまごっちに結びつけよう?最初はたまごっちに悪戯された恨み、なんて話を考えたんですけど、悪戯されたたまごっちが現場に残っている、って展開は不自然だなぁ、と思っているうちにこんな話に…。怨恨、というのは変な感じになりましたけど、たまごっちが化けました。 うーん、これはホラーですよね? こんなたまごっちは育てたくないなぁ…。