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砦、戸籍、セレモニー
「おまえは俺達独身者の砦なんだ!」
そう言われても困るが、でも結婚出来ないカラダってのは確かだ。
遠い昔、想いを誓い合った女性がいた。
けど、昔の話だ。
この間、独身を祝うセレモニーだから来い、なんて言うから行ってみたら。
何の事は無い、ふられた奴を慰める飲み会だった。
いいよな。何度ふられたって、奴らには未来がある。
けど、俺には戸籍も未来もない。
どう言うことかって?
みんな気が付いてないけど、俺は亡霊だから。
この彼、昔、将来を誓い合った彼女がいたけれど、それは結ばれぬ恋で、結ばれないままに、死んでしまった。そして、その事が未練でずっと漂っている亡霊。そして、何故か彼を仲間と勘違いしている人たちと友達づきあい(?)をしている。どこで知り合ったのか、とか細かい事(!?)は判りません! けど、その友達が「あの子が好き」とか「告白した」「ふられた」なんて、それでも一生懸命に生きているのをほろ苦い思いで見つめてる。そんな感じです。
うーん。なんで、そんなお話になったんだろう…。なぞだ……。