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工場、刺、小さな
私は下町の工場に勤めている。
どうと言う事の無い、ごく普通の町工場だと思った。
けど、最近まで知らなかったのだが、ここで作っている小さな部品はすごいらしい。
その事を知ったのは、テレビがこの工場の事を特集したからだった。
その放送以来、社長はいつもニコニコしている。今にも浮かび上がりそうだ。
「風船みたい」密かにそう思った。
パンッ
と音がして振り向くと、社長が居なかった。
ふと見ると、社長の机に刺が生えていた。
パンッと破裂するのは、工場の方が良かったかなぁ?最初はそんな話にしようと思ったんですけど、小さな、の使いどころに困って、日本の下町の工場って結構すごい製品を作ってるんだよ~ってテレビを(何かで見た気がします)思い出して、それだ~。ってしたら、破裂するのは得意満面の社長になってしまいました…。