結局のぼっち
こんにちは、遊月です!
話を思い付いたのがクリスマスを過ぎてからなので当たり前なのですが、クリぼっちの話を大晦日に書いているのに若干の違和感を覚えますね。
では、本編スタートです♪
「あ、あの、久しぶり……。元気だった?」
「うん、わたしはまぁ、普通かな……。吉村くんはどうだったの?」
「改めて訊かれると……まぁ、俺も普通だった、かな」
なんのことはない、探り合いですらない会話だった。
それでも、クリぼっち悲しいとか言っているときに高平さんとこうして再会できたのには、何やら年甲斐もなく運命みたいのを感じたくなったりもした。
高校の話とか、別れたあとそれぞれ進んだ先のコトだとか。
とにかく、数年ぶりの再会とは思えないくらいに、話題が尽きなかった。
けれど。
「あのさ、高平さん。これから飲まない? 近くに美味い店あってさ、」
「あ、ごめんね! 今日さ、彼氏がうちに来てクリスマスパーティーやってくれるんだって。それじゃ、またね?」
そうかよ、結局ぼっちは俺たちでしかないんだ……!
もちろんそんなことは口には出さないが、あぁ、そっか。高平さんも予定ある感じか。彼氏とおいしい料理を食って、自分もおいしく喰われるってことか。
「……はぁ」
結局、そうなんだな。
失意のなかでの家路はいつもより遠かった。
そして、帰ってからもなんとなく調子が出ない。
もう、ひたすら抜きまくった。お気に入りの娘の動画を散々見て、素人ものの動画も散々見て、それこそもう右手にしか意識がないような勢いで、ただただ自分を慰めた。
けど、それも何度目かで虚しくなって。
今頃街で見かけたやつらはこんな動画じゃなくて生身で触れ合ってるんだろうか……とか、そんなことを思ったら、ただ精液を無駄撃ちしてるだけのこの行為がとても穢らわしいもののように感じてしまって。
「はぁ~、ありえねぇ……」
寝る瞬間まで、そんなことを呟いてしまっていた。
その夢枕に、“神”が現れたんだ。
前書きに引き続き、遊月です!
いよいよ“神”が現れます。果たして、“神”が吉村にもたらすものとは!?
また次回、お会いしましょう!
ではではっ!