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枕の下に 希望の上に(9)

身を注ぐ準備

朝日が眩しい

カーテンを閉めずに

そのまま

寝落ちしていたみたいだ

昨日のままの服

昨日のままの部屋

一人だけ

明日になる事を

忘れたみたいに

変な虚無感だけが残る




スマートフォンで

全てを確認すると

湯船にお湯を張る

シャワーだけでは

まだ寒いから

しっかりと温まりたい

そして

お湯を沸かす

コーヒーが飲みたい

七杯分ドリップしてしまえば

湯上がり後でも飲める

一日は保つだろう




お湯を注いでいると

タイマー音が鳴る

あっちのお湯は

注ぎ終わったようだ

一旦中断して

風呂場へ行き

お湯を止めて

少しだけ

ずらしておいた風呂蓋を

本来使う姿にした

戻ると

ドリップ再開

味は変わるだろうが

必要な物は

そちらでは無かった




頭から洗い

全てが終わると

湯船に浸かる

百になるまで

数えなさいと

言われた記憶を

思い出す

ストップウォッチで

1分40秒にした方が

正確だが

どうやって狡賢くなるか

その勉強であれば

あちらが正しい

性格を見る時にも

重要かもしれない




湯船から上がった

脱衣所に

パンツを二枚持ってくるという

たまにやってしまう失敗に

苦笑いしながら

下だけスウェットを履く

分けて収納した方から

しっかり取った方が良い

いつかの教訓だ

その教訓を忘れ物籠に入れながら

Tシャツを取りに行き

少し厚めの上着を最後に着た

コーヒーサーバーから

カップにコーヒーを注ぐ

今日はまだ

注ぐしかやっていない

そんな気がしながら

一口

コーヒーを飲んだ


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