にてる。―望乃夏
「………………ふぅ、ギリギリセーフ………………。」
私はズボンを脱いでワイシャツに手をかける。
「…………望乃夏、胸、透けてる…………。」
「………………別にいいよ、こんなの見て楽しむ人は………………あれ、一人だけ知ってる気がする。しかも最近知った気がするんだけど。」
「………………それに関しては、ほんとに申し訳ないわ………………。」
と、珍しいことに、私を待たずに全部脱ぎ終わった雪乃が答える。
「………………どうしたの、早くして。」
「あ、うん………………。」
全部、雑に丸めて脱衣カゴに投げ込む。そしてタオルだけ手に取って雪乃の後を追う。
カラカラと扉を開けると、意外なことに私達の他にも人影があった。
「………………あら。」
「ん?…………なんだ、白峰さんか。」
…………………………でかい。いや、何がとは言わないけど。
「砂塚さん………………あなた実家暮らしでしょ。またうちのお風呂をシャワー室代わりに…………。」
「…………いいじゃない。だって家だと、こうやって足を伸ばしてゆっくりお湯に浸かれないから。」
「………………もう。………………望乃夏、紹介するわ。…………私のクラスの砂塚さん。私の二つ後ろの席よ。」
「そ、そうなんだ………………。初めまして、5組の墨森」
「あー言わなくてもわかるわよ。………………昨日は大立ち回りしたらしいわね。それに………………栗橋さんから何回か名前聞いたし。」
「………………ああ、そういえば最近付きまとわれてるんだったわね。」
…………………………栗橋さんは一体何をしてるんだ?
「ん、まぁ、ね。………………ウザったいけど、別に嫌いってわけじゃないから///」
………………おや、凛とした空気が一瞬緩んだような………………。
「そうなの…………この時間に寮のお風呂ってことは、さっきまで練習?」
「……………………まぁね。大会も近いし、…………そのせいで舞衣の奴が張り切ってて、それを見たら私もなんか熱くなってね………………さっき顧問に追い出されたとこ。」
「そう………………熱心ね。」
………………そういえば、さっきは『でかいモノ』に気を取られてよく見なかったけど………………節々は、雪乃と同じように引き締まってる。
「…………さて、私は湯船に浸かってくる。早く上がって帰らないと。…………あと、遅れてる分の授業の復習もしとかないとね。」
「そう、ならまた後で。」
と、シャワーを止めて立ち上がる砂塚さん。…………思わず見とれて、雪乃にむすーっとされる。
「………………何見とれてるの。」
「…………いや、なんか雰囲気が雪乃に似てるなぁ、って。」
「じょ、冗談じゃないわ、もう………………」
雪乃がなぜかそっぽを向く………………え、どうして?
「………………ほら、さっさと身体洗うわよ。」
「う、うん………………。」
二人並んで身体を洗うと、次はシャンプーの番。まず私が髪を濡らすと、雪乃がシャンプーを手に取って髪に馴染ませてくる。
「………………髪の質も最初より良くなってきたわね。あんなボサボサで痛みだらけだったのに。」
「…………雪乃が洗ってくれるからかな?」
「なっ…………」
雪乃の手が止まる。
「そ、そうかしら………………元から地がいいんだから、ちゃんとすればいつもこんな感じになるはずなのよ…………」
と、急に怪しくなった手つきでシャンプーを馴染ませる。
「ほ、ほら、早く流しちゃいなさい。次は私の番なんだから。」
「………………はーい。」
シャワーを捻ると、冷水が私に浴びせられる。
「ひゃうん!?」
「何やってるのよ、もう…………」
雪乃が、コックをお湯の方に捻る。………………ふぅ、あったかい………………。
「…………さ、早くしてちょうだい。」
と、髪をしっとりと濡らして雪乃が誘う。手に取ったシャンプーを馴染ませると、泡が立っては消えていく。…………雪乃が無防備な今なら。
後ろから腕を回して、雪乃の小ぶりな果実を掴む。
「ひゃうっ!?の、望乃夏、どこ触って」
「…………さっきの、仕返し。」
手のひらに力を込めると、ふにっと形を変える。
「………………雪乃って腹筋は硬いけど、ここは柔らかいんだね。」
「う、うるさいわねっ!は、早く髪流しなさいっ!?」
「………………はいはい。」
名残惜しいけど、お楽しみはここまで。シャワーを手に取って、雪乃の泡を洗い流す。
「……………………こっそりやらなくても、望乃夏にならいくらでも………………あげるのに………………」
「ん、雪乃?何か言った?」
「な、何でもないわ。」
改訂ログ:2017 10/11
※この流れだと砂塚さんが寮生であるかのように見えるので、加筆修正しました。………………桜花寮のお風呂はどうやら銭湯として使われているようです(違)。




