第14話-5
「そのぐらいで勘弁してあげよー。神ちゃんのドSキャラ絶賛爆走中だニャー」
「悟さんどうしたの? なぜ動物みたいに四つん這いになってるの?」
占いの館から巻田先輩とエレナが出てきた。
「私はドSなどではない! 何度言ったらわかってくれるのだ?」
「はいはい、神ちゃんもエレナちゃんに占ってもらうと良いニャー」
「私は占いなどには興味がないから……」
「そう言わずにどうぞ神林先輩!」
エレナが強引に腕を引っ張って連れていこうとする。
「エレナおまえ…… 何か企んでいるだろ。口元がにやけているぞ」
エレナがピタリと制止する。
「私は占いに関してはプロ意識を持ってやっているの! ちゃんと占うし絶対に嘘もつかないわ!」
胸に手を当てて、強い口調で訴えてくるエレナ。
「ただ、結果をどう伝えるかは占い師の裁量しだい。そういうことよね、栗沢さん」
神林先輩がニヤリとしながら言った。
「うっ……!」
エレナは企みをズバリ言い当てられたのか、気まずそうな顔をしている。
「占いだけじゃなくお悩みも解決してくれるそうだニャー。どう? 」
「私は…… 悩みなんて何も……」
「ニャいのー?」
「ない…… わ」
「ほんとかニャ?」
「ほんと…… よ」
「ニャー?」
「ああああー! ニャーニャーうるさいのよー!」
神林先輩がブチ切れた。
『治療室』にて神林先輩・巻田先輩・エレナそして僕が車座になっている。
神林先輩が重い口を開く。
「私、猫がきらいなの……」
僕とエレナは巻田先輩の顔を見る。
巻田先輩は『わたし?』みたいな表情を浮かべた。
「本物の猫のことよ! 猫を見かけただけで固まっちゃうの……」
「それって、猫アレルギーということですか?」
「小学生の頃までは猫を飼っていたの。アレルギーではないわ」
「それは呪いね」
「具体的にはどんな状態なんですか? 猫を見るとくしゃみが止まらなくなるとか」
「だから、アレルギーではないって……」
「呪われているわ」
「エレナはちょっと黙ってろ! なんで神林先輩を目の敵みたいにしているんだよ」
「ぶーっ」
ほっぺを膨らまして怒っているエレナも可愛いです!
そう思っている僕を神林先輩はジト目で、巻田先輩はニヤニヤした顔で見てきた。
やばい…… 顔に出ていましたか?
「しょうがないですね。それでは真面目に相談内容を聴きましょう」
エレナは姿勢正しく座り直し、営業スマイルでそう告げた。




