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リバイバル(4)

「加藤大佐。聞きたいことが…………」


「何だ貴様ら? あぁ?」 


 三階の宿泊している部屋へ戻ろうとする加藤大佐を見つけ呼び止めるが大佐は虫の居所が悪いのか呻るように答える。

 余りの威圧に雷蔵がしどろもどろで喋っていると嵐が助け舟を出した。


「この事件に置いて加藤大佐のような誇り高い海軍将校の意見を聞きたいと思いまして、僕達は大佐の様な帝国軍人になるのが夢なんです」


 加藤は二人の少年をいぶかしげに見た後、豪快に笑った。


「そうか、そうか! まぁ、ワシのような軍人を目指すなら、まず坊主頭にする所から始めなさい。それと日々の心構えが重要だ……良いか?」


 しばらく大佐の訳の解らない精神論が続く、雷蔵と嵐が苦痛に感じ始めると話しは彩芽に飛び火する。

 結婚するなら海軍の男だの女は男の三歩後ろを歩くだの海外で多様な経験をした少女には耳触りな話しばかり、彼女の顔が次第に引き攣って行く。

  大佐の抗議が一通り終わり、ようやく本題に入った。


「ワシと和田は支那事変で知り合いって以来、奴の貿易会社を通して煙草や酒を安く買っていたのだ」


 やはり大佐と和田社長は知り合いだったのか…………。


「ワシと奴のより、話しならもっと面白いネタが有るぞ」

 大佐は強引に話しをそらした。



 午後一〇時頃、加藤が和田の部屋を通ると中から笑い声がした。

一人は聞き馴染みがある声、和田の声だ。もう一人は…………女?

  


「確かその時間は和田の女房はホテルの外にいたと証言した。つまり……」


 加藤大佐は喋りたくてウズウズしているようだ。


「奴め、随分と女の扱いが上手くなったもんだ」


 謎は深まるばかりだ。

 和田社長が死亡した時刻、いや亡くなる直前、本人はホテルにいた。

 しかも女を部屋へ入れて……部屋にいた女は誰だ?

 

 雷蔵は加藤の事件前夜の行動がある程度、掴めた。

 しかし新たな疑問が湧いたので質問した。


「加藤大佐。社長とは支那事変でどう知り合ったんですか?」


「貴様。そんな事を聞いてどうする?」


 加藤の目の色が変わり今にも怒鳴り声を上げそうな気迫が伝わってきた。嵐はそのことを察して雷蔵と彩芽を連れて部屋から逃げた。

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