少年は選択する4 荒岩豊
大学職員と颯に付き添われて検査を終え、病院のベンチに腰掛ける。
「颯もさ、やったの?」
「ああ。コーチと親に二度連れて行かれた。結果は変わらなかったのにな」
まだ未開封の缶コーヒーをての中で飛ばして遊びながら颯は呟く。
職員は事務手続きのために別の場所に行っていた。
「……俺さ、特にテラーと会ったことなんてないんだよ。本当に。だから夢さん」
「まて、確かに夢美と話していたが他にもテラーが周りにいただろう」
勘違いはするな、とぬるくなった缶コーヒーを渡された。
「そう。勘違いが一番いけません。大事なのは起こってしまったことの本質をよく見極めることです」
病院独特の消毒薬の匂いがラベンダーに塗り替えられた。
廊下に立つのは紫色のスーツをきた美人の女の人。
この世の者とは思えない整った顔とラベンダー色の瞳。
「担当になりましたヒュプノス・ラヴェンダーと申します。初めまして荒岩豊さん」
アクビをしながら眠そうな眼を彼女は俺に向けていた。
新田大学付属病院特別チーム、ヒールレイン。
主にテラー関係の病気やテラーになってしまった人々への治療、手術などを手がけている医療チームらしい。
「何せ人が足りないもので、私も本職は麻酔医なんですけど」
ハーブティーをごちそうになり、話を聞く。
「荒岩さん、」




