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永遠に咲く罪  作者: 市香
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陽斗くんを部屋に残し、風呂場へとやってきた。

改めてみると包丁は全長がしっかり腹部に刺さっている。しかもおかしなことに横向き。


普通相手を刺すとしたら刃を上か下に向けて刺すだろう。明らかに不自然。確か刃を下向きに刺すと殺傷率が上がるとかで刑が重くなるとか何とかドラマで見た気がする。

横向きの殺傷率は分からないけど、刺しにくそうだし、たぶんそれらより低い気がするからやっぱり偶然刺さったのだろう。こんなにも深く刺さっているのだから本人の体重が上からかかったとかそんな感じじゃないだろうか?そんな風に、もう動かなくなったその人を眺めた。


頭がおかしくなったのかもしれない。どうしてここまで冷静なのか、そう思う方が普通かもしれない。

でもそうでないと分かるのは、俺にとってこの人が完全なる悪であり加害者だと認識しているからだ。


日本は加害者に有利な国だ。犯罪にしても何にしても正直者や善人が馬鹿を見る。そんな風潮。

そうでなければなぜ加害者が日常へと平然と戻り、被害者がずっと苦しみ続けているのか、誰か説明してほしい。


そんなこと俺は絶対に許さない。

あの時、そう誓った。


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