13話目
カチッ
さぁ!送ったわよ!歌子!
13話目を投稿したわよ!
このあたしが!
誰もがひれ伏す、霧乃城レイ子が!
さぁ、読め歌子!
読むのよ!歌子!
この霧乃城レイ子の13話目をッ!!
タジロウに電話よ。
『はい、もしもし』
「タジロウ」
『何でしょう先生』
「タブーを見つけたわ」
『へー、何でしょう?
というか先生!』
「何よ?」
『短めでお願いします。
これから打ち合わせなんで』
「ちっ!」
『ちっ!って何ですか』
「まぁいいわ!
聞くのよ」
『はい』
「テレビよ」
『はい?』
「テレビよ!
テレビはどうして映るのか?よ」
『はあ・・・』
「あんた、説明してみなさいよ」
『電波を受信して写ってるんじゃないんですか?』
「電波を受信したら何で映るのよ?」
『は?』
「だから、
何で電波でテレビが映るのよ?」
『先生、それこそ検索して下さいよ。
そのためのインターネットなんですよ』
「したわよ」
『え?』
「したわよ、検索」
『だったら答えは出てますよね?』
「答えは出てるわよ。
原理を説明せよ!って言ってんのよ」
『知りませんよ、僕に言われても』
「それよ!
あたしはそれを言いたいのよ!」
『どれですか?』
「タジロウ、あんたの会社に、なぜテレビが映るのか事細かに説明できる人間が一人でもいる?」
『さぁ、いないんじゃないんですか?』
「ね!」
『ね!って何ですか?』
「だから、テレビなんてものは今、全世界にあると言ってもいい物なのよ」
『はい』
「ところがこの原理を説明できる人間が一人でもいるのか?ってことよ!
みんな知ってるのに説明できないって、これまさにタブーなのよ!そうでしょ?」
『説明できる人いるんじゃないんですか?人間が作ったんですから』
「あのね、タジロウ、よく聞くのよ」
『はい』
「ネットの説明では、
映像を電気信号に変え電波で家のテレビに送っています。
だからテレビは映るのです。って言うわけよ」
『はい』
「どういう事よ?」
『何がですか?』
「映像を電気信号に変えて電波で送るって、どうやってんのよ?」
『はぁ』
「簡単に言うと一秒間に30枚の画を高速で表示しているのです。って何よ?
どこが簡単なのよ?」
『はぁ』
「なんでそんな事が人間にできんのよ?」
『はぁ?』
「小学校とか中学校とか、そりゃ差はあるけど、レベルはあんまり変わんないわよ」
『はい』
「どこをどうしたら、そんなことが出来る人間になんのよ?」
『はぁ』
「スポーツが得意とか絵が上手とかなら分かるわよ。スゲーなって思うわよ。
電波で一秒間に30枚の画を高速で表示するって何よ?
全く意味がわかんないわよ?」
『大学で勉強するんじゃないんですか?』
「じゃぁ、あんたは何で説明できないのよ?」
『え?』
「あんた、大学出てんでしょ?」
『はい』
「だったら何でテレビが映るのか説明できないのよ?」
『専門分野が違うからです』
「専門に勉強したら出来んの?」
『はい。たぶん。開発するのに10年とか20年とかかかってやるんじゃないですかね』
「じゃ、あんたは10年で何が出来んのよ?」
『はい?』
「あんたは、ここ10年でどんな成果を上げてんのよ?」
『ん~そうですね。最近だと先生のお世話とかですかね?
というか、そんな事言い出したらきりがないですよ先生!』
「なにがよ?」
『なぜ電話で話しができるのか?とか』
「そうよ!それよ!あんた、電話を説明してみなさいよ!」
『だから出来ませんよ!』
「電子レンジは?」
『なぜ温まるのか?ですか?』
「そうよ。
水の分子を振動させて温めますって、何で誰もが知っているていで説明してんのよ?
全然意味が分かんないわよ。あんた説明しなさいよ」
『だから説明なんて出来ません』
「じゃぁ、あんたは何が説明できんのよ?」
『そうですね・・・あ!』
「何?」
『なぜ先生の原稿が遅れるのか?は説明できます』
「何でよ?」
『答えは、くだらない事に時間を使っているから。です』
「くだらないって何よ!」
『あ、じゃあ、言い直します。
どうでもいい事、もしくは、お粗末な事に変えます。
そして切ります』
「お粗末ってあんた!」
『サラバです、先生』
ブチッ
キィイイーーーッ!!!
なによ!
何なのよ!!
もうちょっと付き合いなさいよ!
あたしはね、答えを求めてるんじゃないのよ!
共感を求めてんのよ!
キィイイーーーッ!!!
あーもう腹が立つわ!
こんな時はリラックスミュージックを聞くわ!
鳥のさえずりとかが入ってる曲よ!
あ~落ち着くわ・・・
そして、
ヒーリングのリロードよ!
カチッ
★13 ●11
お!来たね歌子!
最近食いつきがいいじゃない。
ついにあたしの策略にハマったわね!
うっひょひょー!!
カチッ
(マンネリ化してきた。バレンタインイベントを発動せよ)路地裏の歌子
な!な!何よ!!
何なのよ!
歌子!!
お前はいつから主導権を握るようになってんのよ!!
違う!
あたしはお前の操り人形じゃない!!
誰が!!
誰がお前の言う通りになんかするもんか!
ざけんじゃねぇ!!
見てろよ!
歌子!
あんたの思い通りにはさせない!
絶対に!!