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第85話:ある全員集合の風景2



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「父さん大丈夫かな?」


「死ぬ事は無いと思うけど。」


「どうなってんだかな。」


さっき聞こえた叫びも気になるしな…。


トントン…


「みんな降りて来て。」


「「「はい。」」」


俺達三人は返事をして立ち上がった。


扉を開けると母さんがいつもの微笑みを浮かべていた。


「お父さんも大人しくなったから。」


そう言って母さんは降りて行った。


俺達も母さんに続いて下に降りた。居間では父さんが小さくなって椅子に座ってる。


「薄弱者…。」


父さんがボソッと呟いた。知るか!


皆が再び椅子に座って話を始めた。


「母さんが行ってたが本当にお前は真なのか?」


「さっきからそうだって言ってるだろ!」


「信じられる訳無いだろ!」


確かにな…。普通信じないよな…。


「まさか実現するとはな…。」


父さんがボソリと呟く。…は?今なんか聞き捨てならない事言わなかったか?


「父さん、実現ってなんだ?」


「いや、流れ星を見たからつい『娘が増えますように』って願いをな…。」


は…?何を言ってんだ?


「じゃあアレか?これは流れ星へのお願いがかなったって事か?」


「さぁ?あと思い当たるのは一つしかないしな。」


父さんはサラッと言う。


「あと一つってなんだ?」


「いや。真、冷蔵庫に入れて置いた赤い瓶のドリンク飲まなかったか?」


「赤い瓶?そんなの……。」


赤い瓶?なんだ?なんか引っかかるぞ…。


思い出せ…。風呂上がりに冷蔵庫開けて…それで…。


「あっ!アレか!」


なんか栄養ドリンクみたいなの飲んだ気がする。


「やっぱり飲んだのか…。」


「なんだ?その瓶のドリンクがなんなんだよ?」


「アレはな、知り合いが作った薬だったりするんだ。」


「じゃあ俺はその薬で…?」


「多分な。」


はぁ?


「なんてもん冷蔵庫に入れてんだよ!」


「勝手に飲むお前が悪いだろ!」


「飲まれたく無かったら名前書いておけ!」


「書いてあったんだよ!ちゃんと底に『圭』って!」


「底なんて見るか!」


肩で息をする俺と父さん。


息を切らしながら睨み合う俺と父さん。


「なぁ、治す方法知ってるか?」


「なんだ?男に戻りたいのか?」


「当たり前だ!」


「「え〜〜〜っ!」」


家族全員でハモるんじゃねぇ!


「ちなみに治る方法だけどな…。」


「知ってるのか?」


俺はテーブルに身を乗り出す。


「知るわけないだろ!」


このくそ親父!殴ってやる!


しばしの間親子の拳による会話が我が家の居間で繰り広げられた。

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