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第66話:よくある祭りの風景2

おそくなってすいません…

考えれば判る事だった…。俺が居る場所、今日何があるのか、そして今の時間…。


今、俺はあまりにダルいから人が居ない境内に来て居る。そして今日は祭りをやっている。そして時間は夜だ。……一つ訂正する。俺は人が居ない『と思った』境内に居るんだ。パッと見、人は居ない…。だけど近くの林の木、それに茂みの葉が風も無いのに揺れてる状況だ…。


つまり祭りに来てたカップルが真っ最中な訳だ…。


気まずいぞ!


男共!浴衣は着せるの大変なんだぞ!


居心地が悪い…移動しよう…。


俺は持ってたコーヒーを飲み干して境内から出て石段を降りて行った…


ドンッ!


「うっ!」

「うわっ!」


石段の踊り場の所で俺は誰かにぶつかり尻餅をつく。足に全然力入らねぇよ…


「痛ぇな!何処見てんだよ!」


「悪い…。」


俺が前方不注意だったのは事実だ。謝ろう。


「謝って済むと思ってんのか?この野郎」


じゃあどうしろってんだよ…


「おい、待てよ。こいつ女だぞ?」


「マジか?だったら…」


連れがいたのか…。俺は周りを見て人を確認する。


「……あ…。」


目に飛び込んで来たのは赤い髪、青い髪、金髪の髪…


「海の…。」


そう、海であった信号機三人組だった。


「あっ、お前は海であった女じゃねえか!」


向こうも俺に気付いたみたいだな。


こいつら…あんだけ言って懲りてないんだな…。


「なぁ、お前ら…んっ!」


俺は立ち上がり文句を言おうとしたんだけど…後ろから口を塞がれた。


「よし、よくやった。海の時みたいに騒がれたら面倒だからな。」


「ん〜っ!ん〜っ!」


ヤバい!なんだかヤバいって本能が言ってる!俺は後ろの奴をふりほどく為暴れた。


「ちっ!暴れんじゃねぇよ!女の力じゃ男に敵わないんだよ!」


ヤバい!ふりほどける気がしねえ!全然緩まねえ!


「ん〜っ!ん〜っ!ん〜っ!」


声を出そうにも口塞がれてて声出ねえし!カップルが楽しむとこだから人気もないし…。


「騒ぐんじゃねえよ!」


不意打ち気味に目の前に居た赤い髪の奴が俺の腹を殴ってきた。


「ぐぅ…。」


避ける事も出来ない俺はその不意打ちを思いっきりくらった。腹筋しめてる余裕すら無かった俺には辛い一撃だった。なんか食ってたら吐いてたかも…。


「ゴホッ…ケホッ…。」


「ほら、抵抗しなけりゃ痛い思いしないでいいんだぜ?」


「…ケホッ…コホッ…。」


その時俺は判った。こいつら三人が何をする気か…。俺と三人で何をするつもりか…。


「な、痛い思いしたくないだろ…?」


赤い男が妙に優しい声で俺に言って来た。


「…………。」


俺は赤い男に言ったやった。あいにく口が塞がれてるから聞こえなかったみたいだ。


「ん?なんだ?」


後ろに居た男が口から手を離した。


俺は一つ深呼吸すると赤い男に言った。


「汚ねぇ顔近付けて臭い息吹き掛けるんじゃねえよ。このFU〇K野郎。」


その瞬間、俺の頬から顎に衝撃が来た。赤い男の右手が俺の顔の左側を打ったんだ。


「ふざけた事言ってんじゃねえよ!」


赤い男は更に左手、右手とで俺を殴った。口内に広がる鉄くさい味が口の中が切れた事を伝える。


俺は抵抗出来ずに殴られていた…。ただ男達にバレないように鞄に手を入れて携帯を操作した。それで精一杯だった。


何発かくらって俺は意識を無くした…

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