第55話:よくある買い物の風景
どうも、真です。今俺は買い物に来てます。…いや、連れまわされてます。
事の発端は会長に誘われた旅行。そこで着る服を買いに連れまわされてます。
「まこっちゃん!これどう?」
「……これいいと思う…。」
「真。これ着てみなさい。」
「あらあら。」
「まだ買うのか!真!お前も持て!」
「持ってやる!俺と代われ!」
「それは断る!」
「嵐ー!覚えてやがれ!」
買い物のメンバーは俺、巴、純、ゆ〜ちゃん、母さん、馬鹿だ。
さっきから俺は着せかえ人形になっている。そして買った荷物を嵐が持っている状況だ。
しかし、女性陣の持ってくる服はヤバい。なんでこんな短いスカートやらばっか持ってくるんだ?
俺が着る服だから遠慮が全くない。ってか、あんなの履いたら見えるだろ?
「真?着替えた?」
「まだ!開けんな!」
「わぉ!ゴメンゴメン。」
ちなみに今開けたのはゆ〜ちゃんだ。ゆ〜ちゃんはこれで四回目だ。あと、巴が三回、純が五回、母さんが二回…。ホントにどれだけ着替えてんだよ…。
着替えて試着室から俺が出る度に
「まこっちゃん似合ってる!」
「真、いいじゃない。」
「あらあら。」
「俺も見たい!」
「…カシャ♪」
など言ってる。純…写メはホントに止めてくれ…。
「…はい…」
純に服を渡された…。まだやるのかよ…。
俺は再び試着室に入り着替えたんだけど…
「純!なんでこんな服を渡した!」
俺は文句を言う為試着室からでた。
「似合い過ぎ…。」
「あらあら。」
「エロ…。」
「…カシャ♪」
ゆ〜ちゃんエロとか言うな!純!写メはホントに止めてくれ!渡されたのはスリットの深い黒のチャイナだ。
「なんでチャイナなんか持ってくんだよ!」
「…あったから…」
「お客様、似合い過ぎでございます。」
店員さんも変なフォローいらないから!すでにフォローじゃないし!
「「じゃあ次は…」」
ヤバい!母さん意外の目がオカシイ!具体的に言うとコスプレさせそうな目だ!
「もう終わり!もう十分買った!もうこれ以上は着替えないならな!」
「「「え〜」」」
え〜じゃない!
「後、馬鹿!お前は後で記憶が無くなるまで殴る!」
「馬鹿って呼ぶな!そしてなんでだ!」
「殴りたいから。」
「横暴だ!」
俺は馬鹿(嵐)を無視して試着室に入って元の服に着替える。
「しょうがないわね、服はこの辺で勘弁してあげるわ。」
「そうですね。服はこれくらいで。」
「…服はね…」
「あらあら。」
なんだその言い方は?
「まだ水着とか。」
「…浴衣とか…」
「見ないといけないしね。」
「あらあら。」
「あぅ…」
俺は試着室内で膝まづいた…。まだそんな物を買うのか…。
「「楽しみ」」
「…たのしみ…」
「あらあら」
母さん、他の言葉を喋ろうよ…