第29話:よくある体育祭の風景(宝探し編3)
森に入りダンジョンに向かう俺達。
「去年の入ったのはこの先だったな。」
俺は去年も宝探しに参加した。だからある程度は知っている。……つもりだった。
「去年の入口は無いわ。土木研が作り変えたから。」
淡々と言うゆ〜ちゃん。土木研め、余計な事を…。
「まぁ、土木研はこの改造と校舎修理でお金もらってるしね。」
うちの学園で役に立ってる研究会の一つだから…。……ん?
「お喋りは終り見たいだな。お客様だ。」
皆に声をかける俺。皆は止まってあたりを見渡している。
「お客様?俺が判らないって事は男かよ…。」
ぼやく嵐。真面目にやれよ。
「バレたか。しょうがないな。」
前方の茂みから4人の男子生徒が出てきた。体格からして全員運動部だな。
「時間をかけてる暇はないから手早く行くぞ。一対一な。」
――――――
真vs生徒A
「桂木!散々勧誘したのにふぐぁっ!」
「黙れ…。」
腹に一撃ぶちこむ。たらたら煩い。
「しゃ、喋ってるうち…に……。」
ドスン………。
――――――
嵐vs生徒B
「赤井ぃ!女に囲まれやがって死ね!」
殴りかかってくる生徒Bに俺はタックルをする。
「グッ、こんなタックルでは倒れんぞ!」
俺は相手を無視してタックルした生徒Bをそのまま担ぎ、相手の頭を下にしてロックして足をかかえそのまま相手を落とす。
「シュ、シュバインだ…と…?」
そのまま相手は気絶する。
「すんません、今回はマジなんスよ。」
――――――
巴vs生徒C
「天城さん!付き合って下さい!」
この人は何をいきなり…?今言う事じゃないでしょ?
「無理。ゴメンね。」
「ううぅぅ……。」
泣き崩れちゃったよ…。
――――――
優vs生徒D
「桂木先生。恨みはありません。ただこれも競技なんで。」
私の前に立っている生徒。意外としっかりとした性格な子ね。
「そうね、競技だからね。」
この子の言う事も最もね。競技だからしょうがないわね……
「せ、先生。笑顔がなんか怖いです…。ってか目が笑ってないですよ…。」
あら?ちゃんと笑えてなかった?
「ゴメンね。競技だから。」
私は愛刀『紅女神』を握りしめた。
「先生、待った!待って下さい!」
「駄目。……消えて。」
(有害な惨劇が繰り広げられてます)
「ちゃんと保健室に行くのよ。」
――――――
戦闘終了