第27話:よくある体育祭の風景(棒倒し編3)
「この扱いに意義を申し立てる!」
嵐が俺に向かっていう。
嵐の現状は両手、両足を縛り俺に引きずられている状況。
「黙るニャ、余計な体力使いやがって。」
俺たちは男達の戦い(性戦)から離れた場所に居る。
まだ競技の真っ最中だからな。棒を倒しにいかないと。
ざっと周りを見ると以上に人数の減った様に見える。大半の生徒が意味のない戦いをしてる訳だ…。馬鹿らしい……
「まこっちゃん、どこから行く?」
「近くからでいいんじゃニャいか?」
俺たちから近い棒…。なんか守りの人数も少ないな、支えてるだけって感じだ。
「了解、じゃ、行きますか。」
俺たちは棒に向かって走った。
「いたっ!ゴフッ!頭が!はげる!われる!」
嵐がなんか言ってるけど無視。
……………
棒はあっさり倒れた。男子の居なくなった守備陣。つまり女子だけだ。
ちなみに俺の行動はこうだ
「1、嵐を守備陣に投げる。2、様子を見る。」以上
投げた嵐が
「そこのお嬢さん、この紐を解いたら愛してあげる!」
などと騒いでたら女子生徒は全員逃亡した。そして支える人の居なくなった棒は倒れた。嵐の頭の上に…。
さて、次に行こうか…。
ちなみに同じことを3回繰り返した。投げるたびに嵐は騒いでいた。何回か踏まれたみたいだけど嵐は喜んでいた。……変態だな…。
この戦法は女子しか居ないから有効だったわけで、男子の残ってるところには使えないわけだ。
残ってる棒は2本。うち1本は俺たちのチームだから敵はあと1クラス。
俺たちのチームと相手のチームは戦力的に同じくらいだな。
「行くのだ!敵を一人残らず叩き潰すのだ!」
あ、神城先輩だ。無事だったんだ。神城先輩は生徒達に指示を出しながら守備陣の前線にいた。
「副会長が守備陣に居るなら攻撃陣に加勢したほうがいい?」
舞の言葉に頷く俺。神城先輩なら守備が崩れたりしないだろうしな。
よし、行くか!
「いっけーー!嵐ミサイルだニャーーーー!」
嵐ミサイルとは、嵐を力の限り回し、いい感じのところで投げる技である。
しかし、この技には欠点がある。それは……
「ぎゃー!」
「うおぉ!」
「きゃーー!」
敵、味方の区別が出来ないんだよね…。
相手の棒ぼ周辺には倒れた生徒が大勢いた。敵も味方も。
皆(味方含む)が怯んでいる間に、俺、舞、巴は棒に向かって走る。巴が守備陣の生徒を踏んで棒をつかむ
「俺を踏む台にしぎゃっ!」
「それ以上言うニャ!」
危ない発言をしそうだった男子を殴り倒し俺も棒をつかむ。
あとは下で、舞が相手を倒しているうちに俺と巴が棒を倒した。
結果、俺たちの勝ちだ。
「俺のーーー!」
嵐がピョンピョン跳ねながらこっちにやってきた
「俺の棒もーーーー!」
「黙るニャ!」
変なことを言い出した嵐を蹴る俺。確実に言っては行けない事を言ったよな。
棒倒しは俺たちのチームの勝ちで終わった。
向こうはまだ男達の性戦が続いていた…。