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第140話:ある呼び出しの風景2


「因みに宝華学園は全寮制になってます。」


「そして母さんには私からもう話してあるから。」


おうおう…。外堀ががっつり埋まって来てるぜ。


「馬鹿親父には?」


「あの人がこんな楽しそうな事反対すると思う?それにあんまり家に居ないんだし。」


至極ごもっともです。


「真、あんた考え様によってはチャンスよ?」


は?何を言ってんだ?


「いい?向こうからすればあんたは『霞ヶ崎の生徒』って認識だけなのよ?つまりあんたが変な事しなければ平和に過ごせるのよ?」


ふむ。それは確かに魅力的だ。


「んで、どれくらいの期間行けばいいんですか?」


「あー、それは2ヶ月間です。」


うぉっ!いきなり喋んなよハゲ!


「2ヶ月…。つまり戻ってきたら文化祭に修学旅行か。」


「そうなりますね。どうでしょう?」


いや、どうでしょうって…


「断れるんですか?」


「私達だって生徒が嫌がる事はしないわよ。3つの選択肢を用意してるわよ。」


3つか。ゆ〜ちゃんのことだから選ぶ権利はないとか言いそうだったから以外だな。


「選択肢は『はい』『イエス』『お受けします』の3つよ。」


「そりゃ全部同じだろ!」


やっぱ選ばせる気がねぇよ!恐ろしい人だな。


「…まあいいや。2ヶ月向こう行くよ。成績に加点されるんでしょ?」


「そりゃね。たっぷり上乗せして上げるわよ。ね、学園長。」


が、学園長だとっ?このハゲが?


「桂木さん、何にそんな驚いているのですか?」


「い、いや、別に…。ハハハハ…。」


「あっそっか。あんた朝礼とか集会とか出ないからね。」


流石ゆ〜ちゃん。あっさりとバレましたな。


「影の薄い学園長で申し訳ないね。」


あ、落ち込んでる。いい歳したオッサンがスッゲー落ち込んでる。ダッセ〜〜。それに薄いのはKAGEじゃねえよ。KAMIがなくてH.A.G.E!なんだよ!


「で桂木さん。宝華学園に行く方向でよろしいのですか?」


「あ、はい。行きます。平和な学園生活を送ってきます。」


「そうですか。では…。」


ドサッ…ドサッ…。


な、なんだこりゃ…。


「これはあちらの学園の教材です。普通科目の内容はさほど変わりません。」


ふむふむ…教科書も違うのか。


「まぁ精々猫を被って来なさい。それともホントに猫になる?」


なに上手いこと言った気になってんだよ!誰が猫セットなんか付けるかよ!


「じゃあこの教材は持って行きますね。」


「はい、どうぞ。あと…桂木先生。」


「ほい、任された。真、笑って。」


パシャッ


わっ!眩しっ!なんだいきなり!


「八神さん。この写真でいい?」


「大丈夫そうですね。これでいきましょう。」


勝手に向こうは向こうで話進めてるしよ。あ〜、目がチカチカする…。


「これで生徒手帳もOKっと。あ、真。あんた生徒手帳出しなさい。」


「そんなん持ち歩いてる訳無いだろ。部屋だよ。」


「そう。じゃあ後ででいいわ。」


「では後は服などですので。早い内に準備して下さい。宝華学園の寮に送りますので。」


「だったら教材も一緒にお願いします。流石に重いです。」


「そうですね。では教材もお預かりします。翌週末には向こうに行って頂きます。」


って事はそれが開けた翌週から学校か。意外と時間無いな。


「了解です。じゃあ今日はもういいですか?」


「はい。結構です。」


さて…食堂だったな。随分時間かかっちまったな…

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