第132話:ある休み明けの風景7
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……なんかこの机の配置見覚えがあるな…。
コの字型に並べられた机。そんでもって真ん中には椅子が二つ。なんでこんな面倒な配置をパッと出来るんだろうか…。
真ん中の椅子には氷室兄弟が座ってる。ってより座らされてる。可哀想に…。
「えっと…これはなんですか…?」
「なんか嫌な配置だね〜。」
「転校生。諦めろ。ただ質問をするだけだ。」
「それならこんな配置にする必要無いんじゃ…。」
あぁ、それは正論だ。
「それは俺じゃ無くそこの馬鹿に言ってくれ。」
そこの中心で指揮をとってる馬鹿に。聞かないと思うけどな。
「真!お前に使命を授ける!」
「なんだ?面倒な事はしないぞ。」
「会長を呼んで来るんだ!」
「なんでだ!理由を言え!」
「転校生が会長の事を知って置いて損は無いだろ。なんていったって生徒会長なんだから。それにその方が面白そうだからな。」
これは後者が本音だろうな。
「赤井君の言う通り。すぐに会長を連れて来て。5分以内にね。」
「5分ってマジですか?」
「大マジよ。後4分半ね。」
「ヤベェ!巴、行くぞ!」
「えっ、私も?ちょっと、まこっちゃん!」
勢いで巴を連れて上の教室に走る。…上りは辛いわ…
全力で走るとすぐに麗さんの教室に着いた。中からはまだ声が聞こえるって事はまだいるんだろう。
ガラガラガラッ
「麗さん!」
扉を開けて麗さんを呼ぶ。…あぅ…。冷めた視線が痛い…。
麗さんは俺を見ると立ち上がって俺の方に来た。
スパァァァァァン!
「いってぇぇぇぇ!」
なんで?なんで叩かれた?そしてそのハリセンはどこから?
「なぁぁぁ!いきなりなんですか!」
「桂木さん。ここは校内ですよ?」
「麗さん!殴られた意味がわかりません!」
「もう一度言います。ここは校内です。」
……!OK、理解出来たかも知れない。
「会長。お迎えに参りました。」
「わかって頂けたようですね。用件はなんですか?今はホームルームの最中なんですが。」
「俺達のクラスに転校生が来ました。それで今から質問会を開くのですが…。」
「わかりました。参りましょう。」
即答ですか!呼びに来てなんだけどいいのかよ!
「先生、そういうわけで抜けます。文句は神城君経由で言って下さい。」
あ…、神城先輩の表情が曇った。ご愁傷様です。
「許可を得ました。行きましょう。」
いやいや、許可してないですよ!
俺の横を通り抜けスタスタと歩く麗さん。
「あら、天城さん。来てたのですね。」
「来てました。来た意味がいまいちわからないんですけど。」