表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/147

第12話:よくある学校風景

「議題を代えます。」


「なぁ、普通にやろうよ。」


いつまでこのままでやる気なんだよ…。


「認めます。メンドくさいし…。」


再び騒がしくなる教室内。ガタガタと動く机と椅子。俺はやらないけどな。メンドくさいし。


そして程なく普通に戻る教室。ただ…


「この机私のじゃないわよ!」

「俺の机も違うんだけど!」


まだ所々騒がしいけど…。まぁさっきに比べたらマシな感じだろう。


「先生…


「あ、勝手にやっておいて。はい。」


一枚の紙を委員長に渡すゆ〜ちゃん。多分体育祭の種目なんだろうな…。ホントにやる気のない教師だな。


「今から種目を書いて行きますので自分の参加したい種目に名前を書いて下さい。」


黒板に次々に書かれる種目。100m、200m、障害物、借り物、騎馬戦、棒倒し…まぁ、普通の種目だな。


さらに仮装200m、障害騎馬リレー、クロスカントリー…等々極モノの種目も多数ある。


この学園は体育祭を3日かけてやるというおかしな事になっている。


そしてこの体育祭の目玉の一つになる種目が『宝探し』と言う平和な名前の種目だ。その名の通り学園内に置かれた宝を探し出し時間終了まで持っていた人が一位である。


もちろん『妨害』ありである…。


「桂木と赤井は選べません。ってか選ばせませんので。」


おいっ!どういう事だ!

委員長は俺と嵐の名前を『宝探しに』書く。


さらに棒倒しに書かれる嵐の名前。


俺の名前は100m、200mさらには何故か仮装200mに書かれた。


「ちょっと待った!仮装ってなんだ!」


当然抗議の声を上げる俺。そりゃもう指をビシッとつきつけながら。


「い〜じゃん、まこっちゃん。もう存在が仮装なんだから。」

どういう事だ!存在が仮装とはどういう事だ!全く失礼なやつだ。


「言われてみれば…」

「確かに…。」


納得するな!



「って、宝探しは4人だろ?後2人はどうすんだ?」


教室内を見渡すとみんな俺から視線を逸らす。


「2人選んで決めちゃえば?」


本を読み終えたゆ〜ちゃんが頬杖をつきながらやる気無さげに言う。


「いいんだな?じゃあ……。」


再び教室内を見渡すおれ。


「巴と…。」


肩をビクッと震わせる巴。さっきのお返しだ。たっぷり後悔するといい。


「あと、ゆ〜…桂木先生で。」


「はぁ?何言ってんのあんた…」


当然の抗議をするゆ〜ちゃん。まぁ、そうだろう。自分にくるとは思ってなかっただろうからな。


「では宝探しは桂木、赤井、天城、桂木先生でいきます。」


教室内から沸き起こる拍手。


巴とゆ〜ちゃんは呆然としていた…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ