第123話:ある夏の終わりの風景3
ピーンポーン♪
「あ、巴さん来たみたい。」
ん、そんな時間か。ちょっと行ってくるかな。
「じゃ宿題しまお。」
「舞、仕舞わないでいいかもしれない。」
「えっ、巴さん宿題やりにきたの?」
「それをこれから確認する。」
俺は立ち上がり巴を迎えに行く。
ピーンポーン♪ピンポンピンポンピンピンピンピピピピピピピピーンポーン♪
「うっせぇ!壊す気か!」
「あ、まこっちゃん、おはよー。」
「よう。真。」
玄関を開けた先には巴と嵐がいた。
「嵐?なんで居る?」
「いや〜、巴と会ってな。事情を説明したら目的が同じだったからさ。」
事情が同じ…?
「巴、宿題終わってないのか?」
「まこっちゃん。この私が宿題やってると思う?」
そんな偉そうに胸を張るな。自慢していいことじゃないだろ…。
「それより土産は?」
「あ、これ。手が汚れないですむお菓子。」
「俺は飲み物。とりあえず3本買ってきた。」
「よし、上がってよし。」
ドアを大きく開けて二人を出迎える。
「「お邪魔しま〜す。」」
「先に部屋行っててくれ。」
「はいよ。」
「巴、嵐が変な事しないように見張ってくれ。」
「うん。」
「俺、信用ないな!」
当たり前だ。お前何するかわからないからな。
渡された袋を持ってキッチンに来た俺は携帯を取り出した。
『兄貴?どうしたのさ。』
「道具を俺の部屋に移動したらキッチンに来てくれ。」
『いいけど…。どしたの?』
「いいから。一人じゃ持ちきれねえんだよ。」
『…わかった。』
さて、人手確保したし用意するかな。
コップを4つと菓子は皿に入れてっと…
「兄貴?巴さんと嵐さんが部屋漁ってたよ。」
さて、殺りにいくかな…。
「兄貴!包丁はまずいよ!」
ふむ…そうか。ならこれなら…。
「なんで我が家のキッチンにはハンマーがあるの!」
さぁなんでだろう?あるもんはしょうがないだろ?
さて嵐と巴を止めに行くかな…
「巴さん!嵐さん!逃げて〜!」
いやいや、逃がさないし