エピソード10 転校生がやってきた 〜後編〜
「真実なのか?」
とっても黒いオーラを纏いながら先輩が聞いてきた。
アッハッハ(泣)、どうしよう。
A 逃げる
B ラン&アウェイ
C エスケープ
うわぁ…。
咄嗟に頭に浮かんだ選択肢が逃げることしかないのが自分でも悲しくなってくる…。
まぁいい、とりあえず逃げなきゃ。
「どうなんだ?狼」
入り口は先輩がいるしなぁ…でも窓は閉まってて開けてる間に捕まるだろうしなぁ…。
覚悟を決めて正面突破しかないか。…見を生贄にして。
「お〜い狼?…ん?何か嫌な予感が…」
「すまん見!俺の為の生贄になれ!」
言うと俺は素早く見の足を払った。
「うおっ!?」
バランスを崩して転ぶ見。すかさず持ち上げ先輩に投げる!
「おわぁぁぁぁ!」
「!?」
その見の後ろに隠れながら俺も先輩に近づく。
「クッ!」
先輩が見を受け止める。
その隙を突き、一気に脱出!
「待て後輩!」
「前にも言ったろ!待てと言われて待つ奴はいないって!」
HAHAHA!脱出完了!
さて、脱出にも成功した事だし、天と奴の説明でも。
奴こと、片翼 翼(男)と片翼 天(女)は二卵性だったか一卵性だかは忘れたけど双子。
そんで俺の幼馴染…いや、幼稚園の年長の時に翼の親父さんがアメリカに引っ越して別れたっきりだから昔馴染か?まぁどっちでもいいや。
で、親父さんとその奥さんが俺ん家のお袋と親父の大親友だそうで、お袋と親父さんは会う度に互いがどれ程強くなったかを確かめるために戦闘、俺の親父とおばさん(本人の前でおばさんと言うと地獄を見る。いや、マジで)は互いの研究成果を報告しあい(二人とも理系)、報告しあった物に互いの意見を加えながら怪しい薬品を作って俺だけに投与する。(翼と天には投与しない)
……いやぁ、よく生きてたなぁ俺…あんな劇物投与されて。
(投与された後は大変だった…※何が起こったかは皆様のご想像にお任せしますby作者)
…ちなみに、翼は片翼流という武術を親父さんに叩き込まれている。
…更に豆知識。影月流は速さ重視の流派で片翼流は力重視の流派。
身長とか外見はまた後でな。
次回に良く見てから説明するから。
「今してくれよ」
「おー…おぉ!?」
「よう」
「何でお前がいるんだよ!」
でりゃぁ!、と一発顔に拳を。
「お…おふぅ…鼻が…。で、何でいるかって言われたら〜、面白そうだから!」
「死ねぇい!」
「おっとぉ!俺はMじゃないから遠慮するぜ!」
並走しながらの俺の拳を跳んで避けながら言う翼。
何か避けられたことがすげーショックだ…。
「てか面白そうって何だボケェェ!こっちは色々と危機なんだよ!何かもう色々と!」
「へー、お前はお前で大変そうだな。それよりも言いたかったんだが十年ぶりだってのに幼馴染の扱い酷くね?」
「それは幼馴染じゃなくてもう昔馴染みの領域だろ…」
「いーじゃんいーじゃん、それに幼馴染の女子とかって萌えないか?」
…知らん。
「てーか昔馴染の女子とか言うと何かエロくね?」
…どうでもいいわそんなこと。
「おいおい、何か言えって。それともアレか?無視か?シカトですか?シカトなんですか?」
シカトしちゃうんですか〜?…と、にやけながら近づいてくる翼。
そろそろムカついて来たんで黙らせるとしよう。
「あの時の写真、持ってるんだけどな〜」
「うげっ……」
「親父さんに見せちゃってもいいんだけどな〜」
「すいません狼さん。どうかお許しを」
軽く脅したらジャンピング土下座で俺の前に着地する翼。
躓いて転んだらどうする!
「邪魔だ!どけ!…て、こら!何しがみ付いてやがる!キモいんだよ!写真は渡さねぇからな!」
写真ー!離せー!
と、不毛な争いを続けること数分、後ろから先輩が現れた。
「クックックックック。誰だか分からんが後輩を捕まえるとは中々やるな」
「ほら見ろ!お前が離さないから追いつかれただろ!」
先輩が一歩近づいた。
「さぁ」
また一歩近づく。
「覚悟は」
更に一歩。
「出来たか」
もう一歩。
「後輩?」
先輩は、にやり、と笑った。
やっべぇ超怖ぇ、生きてられるかな俺。
翼!俺にしがみ付いて震えるくらいだったらどっかいけアホ!
って、うわぁぁぁぁ!?来たァぁぁぁ!
「キシャァァァァァァァ!!」
奇声を上げながら飛び掛ってくる先輩。勿論翼にがっちり掴まれている俺は動けない。
「…あ、終わったな、俺」
――ガシッ
「おらてめーらそこまでだ」
予想外の援軍!?
真紅先生最高!
「む…血飛沫先生か…仕方ない、諦めよう」
んむ?血飛沫先生?
「おいこら、誰が血飛沫だ誰が。俺は飛沫だっつの」
「あれ?真紅先生じゃないんですか?それと先輩、猫かぶりは?」
「後輩を追っかけてる時にいろんな奴に見られたからもうどうでもいい」
「真紅は弟。俺は飛沫だ。鮮血 飛沫」
真紅先生って兄弟いたのね。知らんかった。
つーか鮮血が苗字で飛沫が名前って凶悪な名前だな。
「ほーら、行くぞ夜波。まだ提出してない課題とかその他諸々の提出物が溜まってるから」
「むぅ…あと少しだったのに…」
先輩の後ろ襟を掴んでズールズールと引っ張っていく血飛沫先生。
…よし、いざとなったら血飛沫先生に頼るか。
「あー、そこの…影月だっけ?厄介事持ち込んだら真紅と二人でチョーク投げ協力奥義食らわせるからな」
「ん、分かった」
「お?いきなり態度が変わったじゃねーか。どうした?」
「いや、先輩が猫かぶりしないんなら別に俺もしなくてもいいかと思っただけだ」
「素のまんま話せるのは楽だぞ?後輩」
「そーだな」
「そうそう、あの女とお前がそんな関係では無いことくらい分かってるからな。ただ悪ノリしただけだ」
「だったらあんな顔で追って来んな。誰でも逃げるわ」
「成る程、私の演技力も中々の物と言うことか」
あ、廊下曲がって見えなくなった。
「さて…と」
俺は自分の体に纏わり付いている翼に目をやる。
「ひっ!な…なんだ?」
「とりあえず…ぶっ飛ばしてやろうかと思っただけだ」
この後、1・2年塔に男子生徒の悲鳴が響いたのは言うまでも無いことだ。
作 えぇ〜…はい、すいません…はい、連載再開です。私用で執筆の時間が取れませんでした。待っていてくれた方(もしいたら、ですが)すいませんでした。
狼 よ〜し、とりあえず逝ってこいや。な?駄作者。
作 嫌だ、死にたくないわ。
執筆の時間が取れた時に、感想を軽く見てみたら一件ありました。狂喜乱舞しましたとも。えぇ。冥様、本当にありがとうございました。
狼 こんな小説に感想を送ってくれて、ありがとうな。
作 では、今後は特に用事も無いのでまったりと更新していきます。それでは、今後ともこの小説を宜しくお願いします。