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1話「私だけが、本当で。」 2章①
「さあ、召されよ。」
「さあ、召されよ。」
「導け。」
「導け。」
「色に支配された、最高の教典!」
「色に支配された、代行の教典。」
「さあ、」
「さあ、」
「守れ。」
「守れ!」
「正義を刻め。」
「正義を刻め。」
「色に愛された、最強の魔女!」
「色に愛された、最強の魔女!!」
「さあ、」
「戦え。」
「戦え!!!」
「死が二人を別つ、そのときまで!!!」
「死が二人を別つ、そのときまで!!!!!」
――――――
「何ボーっとしてる!もう学校だぞ。」
「ああっ!ごめんごめん。」
「炎の魔女の統領が、学校の登校中にマヌケ面ですか?www」
「うっさい!昨日はちょっと悪い夢を見て眠れなかったの!」
「どうしたのさ。」
そうだ。
この男は、いつだって優しい。
出会った時から。
「なんだっていいでしょ。」
「ふーん。」
あの時の夢だ。鮮明に浮かぶ、炎。
「まあ、何だかよくわかんないけどさ、なんかあったら言えよ?一応お前の教典なんだし。」
「あは。そうね。」