普通に転生…?
「あれ…?ここどこだ?」
気が付くと真っ白い空間の中にいた。ただその空間の中になぜかイスとテーブルが2人分あった。
「ここは世界の狭間だよ。鈴野優太クン」
後ろを振り向くと真っ白い格好をした中性的な人がいた。
「なんでこんなところに俺はいるんだ?あの大量の蛭はなんなんだ?」
「もっともな質問だね。というかなぜ君は自分の名前を当てられたことに驚かないのかな…?というよりボクのことを聞かないのも驚きだよ」
「とりあえずあんたが俺の名前を当てたのはあんたがナニかの能力者か、もしくは人じゃないかだ」
言い切ったあとに目の前のヒトはすごく驚いた表情をしたあとすごく楽しそうな…まるで玩具を手に入れた子供のような表情をしていた。
「フフ、君は頭が良い方なんだね。君の言うとおりボクはヒトじゃない」
「まぁ、それはどうでもいいや。なんでこんなところに俺はいるんだ?」
「どうでもいいって…ちょっと傷付くなぁ…まぁ、それはいいとして全部説明するから質問はあとでしてね」
優太はうなずき、黙ってヒトの話を聞いた。
「要するにあの大量の蛭は神様が落とすポイントを間違えたってことか?」
「そうそう。それでたまたまそこにいた君が巻き込まれちゃった訳」
優太はなるほどと呟きながら考えていた。
(こいつのせいで俺は死んだ。まぁ特にあの世界に思い入れなんてないし別にいいか…)
「それでなんだけど…さすがにあの死に方はあんまりだと思ったので生き返らせてあげることにしまーす!」
「それって転生も可能なのか??」
「もちろん、可能ですよ。しかしなんで転生なんですか?人生やり直した方が楽だと思いますよ?」
優太は少し間を開けたあと神に言った。
「どうせなら面白い方がいいじゃん」
とても楽しそうな顔で神に告げたのだった
「じゃあさくっと転生しちゃいましょうか〜」
神のキャラが崩れ始めたなと優太は内心思っていた。
「それじゃあ君の望む能力を三つと魔力をあげよう」
「能力を三つもなんていいのか?」
「能力の件なんですが通常一つなんですよね…しかし、今回はボク自身のミスなので特別に差し上げましょう」
神はとてもにこやかにそう告げた。
「ちなみに質問なんだが…例えば魔力値を無限にしたとしたら人の体はどうなるんだ?」
「爆発しますね〜、こっぱ微塵に☆」
「じゃあ能力は想像を創造するのと魔力が無限にあって耐えられてなおかつ、その世界で1番硬い物質の数百倍以上の耐久性を持つ体をくれ。あと最後の1個は森羅万象全ての理を知り、それに耐え得る脳をくれ。魔力はもちろん無限だ」
この時点で人を越える注文だ。
「よろしい。それでいいのですね?」
「あぁ、これでいい」
優太は表面上冷静なように見えるが内心はすごく興奮していた。
「では、逝ってらっしゃい」
神が言い終わった瞬間足元に黒い塊なようなものができ、それに優太は飲み込まれた。
「異世界転生に幸あらんことを」