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なんか降ってきて死んだんだけど…
ぽかぽかとした春の陽気の中、桜並木道を一人歩く少年がいた。
「暖かいな…いい天気だ。こんな日は異世界に転生でもして大冒険したいなぁ…」
少年は実に馬鹿なことを考えていた。
「フラグはこれで建ったはず!!あとは神様次第だなぁ〜」
肝心な所は神頼みというなんとも厚かましい少年であった。
「まぁそんなアホなことあるわけないか。さっさと図書館行って本借りてこよ」
少年は馬鹿な考えは捨て図書館に向かおうとした。ここまで来て桜を見ないのももったいない気がしたから何気無く桜を少年は見上げた。
「あれ…?なんか…降ってくる!?」
見上げた瞬間はなにか物体が落ちてくるのが確認出来た。そしてだんだんとナニが落ちてきているかがわかった。
「あれ蛭か!?なんで空から蛭!?しかもデカい!!ものすごくデカい!!」
「しかも数が多過ぎる…ダメだ…逃げれない…」
次の瞬間、少年は大量の蛭に押し潰された。