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短編集:恋愛

僕がこいつといる理由

作者:




いただきます


うん、やっぱシーフードだよね


いや、ノーマルだろ


ノーマルって…まぁ確かにたまには食べたくなるけど


なぁ、ちょい真面目な話していいか


うん、いいよ?


俺さ、お前のこと最初嫌いだった


え、なにその突然のカミングアウト


まぁ嫌いというか、興味がなかった


えー、ひどいねぇ。泣いちゃうよ?


お前は金持ちの子、俺は平凡な家庭の子。接点なんてなかったし


それ勝手な偏見じゃん


でもやっぱり抵抗あったんだよ、だからお前から告白された時はドッキリだと思った


ドッキリって…人が勇気出して言ってたのにそんなこと考えてたのー?


うん、まぁ今は反省してるわ


ならよろしい


でも、高校時代大変だった


え、なんでなんで


だって、金持ちの生活なんて知らないし


えー、別にたいして変わんないよ


俺は毎回緊張してたの。だから付き合ってる感覚あんまりなかった


あー、だからおう、とかうん、しか言わなかったんだ


んー、まぁそんな感じ


え、じゃあわたしのこといつ好きになったの?


え、ラーメン屋


はいぃ?


いつかは忘れたけどデートした時、昼にラーメン食べた時あったんだよ


あー。いや、あの頃から結構2人で行ってたよね?


いや、その時が初めて2人で行ったときなんさ。いつかは思い出せないけど


ラーメン屋…多分3年のときかな?


うん、まぁそんときにお前、ラーメン普通に注文したじゃん?


そりゃ、ラーメン屋さんだしねぇ


で、餃子も頼んだじゃん


よく覚えてるねぇ、てか結局なにが言いたいの?


美味しいって言って食べてたんさ


え、まぁ美味しかったんでしょ!


そんときに、あ、こいつも俺と変わんないんだなって思ったんさ


うん、まぁそれで?なんなの結局!


そこからお前のこと好きになった


…え?


うん、なんか2人でラーメン食べてたら思い出した


それだけ?


うん、まぁそんだけ


なんだそれぇ。ていうか、それまでわたしのこと好きじゃなかったの?


うーん、まぁ一緒にいるやつ、くらいかな


え、だって告白したの2年の時だよ! てことは軽く1年間は恋愛感情なしだったの!


うん、そういうことになるな


…なんか、力抜けちゃった。あーあ、なにそのオチー


いや、そういえば言ってなかったなと


それにしたって…10年たった今かなぁ?


10年たった今だったんだな


はぁ…


なぁなぁ


もー、なに?


あんとき食べたの、何だったっけ?


わたしが味噌とんこつ、あなたが醤油。それと餃子一皿


へぇ、やけに詳しく覚えてんな


いや、まぁ。あなたより記憶力いいし


そっか、じゃあ友達に俺がラーメン屋よく行くって聞いたことも覚えてるの?


…はい?


ん、20歳のときの同窓会で仲間に聞いたんだ


え、なに言ってんの。そんなこと聞いた覚えないし!


へー、あの時ラーメン初めてですごい緊張してたってお前の友達に聞いた


いや、それは、その…


俺のために色々頑張ってくれてたんだな


うー、もういい! わたし、先に寝るから!


バタン






ははっ、面白いなぁ。あーゆうとこ変わんない


…明日休みだしなぁ。久しぶりに行ってみようかな



あいつと一緒に



























ありがとうございましたo(^▽^)o

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