表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
憂愁戀愛物語  作者: 捺魅
第1章 始まりの・・・
8/17

咲良の決意 2



「ダメ! 絶対ダメ! そんな、私のためにそこまでしてくれなくていいよ」

「大丈夫、桜のためだから・・・」

「でも・・・!」

「お願い・・・桜・・・」




   ◆



あのときの俺は凄く幼く、ただ桜の喜ぶ顔が見たくて、無謀なことを後先考えず、言い出してしまって。

まだ反対していた桜を半ば強引に納得させて、そして俺”咲良”は”桜”として、入学をした。


桜の髪とよく似たウイッグをかぶって髪が伸びるまで待つことにした。

薄くなれない程度に化粧をして、スカートをはいた俺が知人にとってもらった入学式の写真に写っていた。

それを病室で桜と一緒に笑いながら見た。

その一か月後、桜はだいぶ良くなり、自宅療養をすることになった。

それでもまだ、学校に行くことは出来なかった。




   ◆



俺は今、カフェで渡辺瑞希(わたなべみずき)と一緒にいる。


「まぁ、あんたから電話きたときは吃驚したけどねー」

「悪い・・・」

「いきなり、『俺は妹として入学する』とか言うんだもんっ。何のドラマだよって」


瑞希は俺たちにとっての大親友で、少なくとも特別な人だから、知ってて欲しかった。

それに、多分、瑞希だったら、俺たち双子のことなんて、見ただけで一目瞭然だと思うし。


「まぁ、教えてくれてよかったよ。絶対混乱するからね」


俺はずっと悩んでいたことを瑞希に話せて、少し気が楽になっていた。






今、この瞬間に、桜がどうなっているかなんて、全く考えもしていなかった・・・







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ