7話 百合と白兎と赤事情
俺達猫の手同好会はぶっちゃけ政府公認の執行機関だ。
個人的な依頼と本部からの依頼がありS〜Cまでのランクの依頼を受ける事によって報酬を貰う、いわば自由に仕事が出来るアルバイト公務員といった所。
だがDクエストという危険なクエストがあり知ってる人が極端に少なく受注出来る部員も、限られていいて、Pライセンスを持っている部員しか受注出来ない。
そして本部からの依頼は断る事が出来ない、それなのに部長と猫先輩に本部からDクエスト!?
「余りに理不尽じゃないですか!?」
思わず声に力が入ってしまう。
副部長さんは、少し寂しそうな顔をした。
「でも〜………仕方ないんですよ〜………仕事ですから〜」
副部長さんの言う事は、最もだ。副部長さんに問い詰めるのも筋違い。
そんな事は、解ってる、でも、それでも、納得いかないものは、納得いかない!
「くっ………」
怒りの矛先を無くした俺は、悪態をつく。
そんな、俺を見兼ねたのか白崎が声をかけてきた。
「そう、かっかすんな。気持ちは解るがこれは本当に仕方ない事なんだよ。あとそんなんなるなら何故あの時副部長さん萌えーなんて言ってんだゴラァ!」
ちっ!根に持つタイプか………
「ねちねちと根に持つタイプだったのかっ!」
「お前は、いきなり何なんだっ!」
「ねちねちと根に持つタイプだったのかっ!」
「何故二回言ったんだーっ!!」
「大事な事だったんですよね~」
「いや、それ関係な「大事な事なので二回言いました」あってんのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
まぁ、仕事なら仕方ない、割り切るか。
「重たい内容でふっといてそれかっ!」
さっきからうるせー奴だなぁ。
もう少し静かになんないものかね。
「そうですね~もうちょっと静かにして欲しいですね~」
「姫宮先輩!?」
「あと勝手に人の心読むんじゃねーよ変態が、白崎変態が」
「何故俺だけ!?今明らかに姫宮先輩も心読んでたよねぇ!?」
こいつもしや、解ってないのか?
俺が急に真面目な顔になったからか、急に白崎の表情も緊張で硬くなる。
「な、何だよ………」
そう言った白崎に、俺は、真面目な表情と酷く落ち着いた声音で言ってやった。
「お前と副部長さんの待遇が、同じだとでも………思ったか?」
「ですよねーっ!」
まるでトマトの様に、真っ赤な顔で叫ぶ白崎。
うーんパターン化してきたかな〜?
「て言うかですね〜、そろそろ〜毎回ネタに使われてる〜こっちの身にもなってくださいね〜?」
微妙な顔で、そんな事を言う副部長さん。
別にネタで言ってる訳じゃないんだけどなぁ。
「て言うか全部本当の事ですよ?」
「ッッ!!」
ありゃりゃ、今度は副部長さんがトマトだ、そんな副部長さんも、萌えぇ
「恐るべし………天然ジゴロ………」
何か知らんが白崎の眼に殺気が篭っている気が……
「ふ、ふふ、落ち着いて、落ち着くのよ百合………あれは違う、家族愛みたいなものよ、だから決して抱き着いたりしちゃいけない………子供みたいに甘えたいなんて思っちゃいけないのよっ!」
一瞬にして裏副部長さん降臨!?怖っ!何かぶつぶつ言ってるし、何より眼が逝っちゃってるよ!
余りに怖くて蛇口を捻った時の様にちびりそうだったので若干距離をとる。
「この女たらしめっ!」
白崎の眼がマジだ!って言うか………
「てめぇにだけは、言われたくねぇんだよ!この二股野郎がぁぁぁぁぁぁ!」
「ち、違う!」
俺の魂の叫びを聞いて、おどおどしだす白崎。その表情はかなり必死。
ざまぁw
「あらら〜余り白崎君を、イジメちゃダメですよ〜?」
「あ、あれにはきちんとした理由が………」
いや〜、んなこと言ったて自業自得ですよ?
しかし………
「やっと俺の萌え萌え副部長さんが戻ってきた!」
「もっ!!///」
「そもそも、俺はちゃんと二人共平等に愛して………」
しまった、つい本音が………
てゆーか何故か、副部長さんが白崎の必死顔に仲間入りしてるんだが………
そんな副部長さんも萌え〜
「もっ!、萌えって!も、もももも」
「大体、デートの回数だって平等に………あれ?まて、確かこの前行ったから恵理ちゃんのほうが二回多い………?いやっ!ち、違うんだ別に優遇しようとした訳じゃ!………」
「す、すいません副部長さん」
「へ!?あっ、そ、そうですよね!ちょっとからかいたくなっただ「つい本音が」にゃーーーーーー!!」
「違うんだ!嘘じゃない!嘘じゃないんだ!うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
随分と混沌な状況になってしまったようだ。
仕方がないので今回はここまでにしよう。
それでは、皆さんご機嫌よう。
「にゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ある事情により、次回の更新が大幅に遅れると思われます(泣)
しかし!時間は掛かりますが、次回も必ず更新するので、今後とも、なにとぞよろしくお願いします!