10話 男達のSASUKE
「荒城ぃぃぃぃぃいいい!!!!」
「白崎ぃぃぃぃぃいいい!!!!」
「「死ねぇぇぇぇぇえええぃ!!!!」」
そんな怒号と共に、バコォォオン!!という破裂音のような音が体育館にコダマする。
白崎が荒城に向かってバスケットボールを当てようとするも避けられ、荒城が白崎にタックルをかます事で白崎を2mほど吹き飛ばした。
「クハハハハァ!哀れなり!白崎ぃ!」
「ぐぅ!あ、荒城ぃぃ」
そんな会話をしてる間にも白崎の手によって床に打ち付けられたバスケットボールはバウンドして天高く舞い上がり、天井に当たって跳ね返って落ちてくる。
「ざまぁ白崎!そして荒城覚悟!」
俺は落ちて来た所を狙い、ボール確保にむかう。
「なぁ黒兎貴様ぁぶふぅ」
途中落ちていた白崎を踏み台にして高く跳び上がる。
「くっ、俺は負けん!負けんぞ黒兎ぉぉぉぉぉおぐぅ!」
跳び上がった俺とボールの間にいた荒城に向かって、顔面膝蹴りをかまし、そのまま荒城の肩に足を掛け一段と高く跳び上がる。
そうする事により、高い位置でボールをキャッチする。そうして着地。
「完璧だ」
「敵一人、味方一人に多大な被害が出てるけどな………」
いつの間にか目の前には志水が立っていた。
志水洋介。俺達とはクラスが違うのに、当たり前の様にこのクラスに馴染んでいる一般人面した、かなりの変人第二号。身長は男子の平均ってとこで、無難な黒髪に普通の顔立ち、でも変人。
ちなみにこのSASUKEにはバスケットボールと言うだけあって一応チームがある。チーム分けは以下の通りだ。
阿チーム
白崎
俺
藤田
etc
吽チーム
荒城
浅野
志水
etc
まぁ余りこのチームは役に立たないが………
背後を振り返ると腹を押さえた白崎と顔面を押さえた荒城(哀れ)が倒れていた。
「そんな事はどうでもいい!それより志水………お前もそこをどかないと大変な目にあうぞ………」
そういってキモくて哀れな連中をチラと見る。
志水は苦笑したが、それでも前を退けなかった。
「ほぅ、俺とやると?」
「まぁこれでも一応男なんでね」
そう言って構える志水。そんな志水を見て思わず口の端が吊り上がる。
いいねぇ言うじゃねぇか………
「いくぞ志水!!」
「こい斬愛!俺の奥義で返り討ちにしてくれる!」
お、奥義だと!………なんて厨二臭いんだキモいな!
だがどんなに臭くてキモかろうと奥義は奥義、俺も覚悟した方がいいな。
「見よ!俺の究極奥義!」
「くっ!」
何が来る!
「森の精霊!!」
「1UPぅぅぅぅぅ!!」
よく解らない動きを始めた志水に、全力でローキックを決めた。
「おおおぉぉおぉぉぉぉおおぉ?????!!!!!」
そうすると志水は疼くまり、自らの脚を押さえながら奇妙な声で唸り始めた。
相変わらずよく解らない奴だ。
そんな志水を横目にしながらゴールまで走って向かう、途中何度も相手チームや味方チームの妨害にあったが、それも難無くかわして行く。ちなみにボールの持ち方だが、勿論ドリブルなどしない。ラグビーの様に抱えるのだ、そうしなければ簡単に掠め取られてしまうから。
そうしてあともう少しの所で横槍が入った。
「まちねぃ!!」
「かふっ!!」
いちなり横から抱き着かれた。しかもかなりの勢いで。
勿論床に倒れる。
「しまった!ボールがっ!」
「ふははははー逃がさんぞ悪党めっ!」
そう言って抱き着いてきたこの男は浅野翔太。俺達とはクラスが違うのに、当たり前の様にこのクラスに馴染んでいる最近不良化した、かなりの変人第一号。身長は男子平均よりも少し低めで、髪の毛を赤く染めている。かなりノリのいい奴。
「くっ!まさかの強敵か!」
「俺達の戦いは、まだまだ始まったばかりだぜぃ!」
「まだ終わらせるには早いってか?」
俺がそう問うと浅野は、ニヤリ笑った。
「続きはWEBで………」
「いやここWEBだから」
「んじゃバイ!次回をお楽しみに!」
「勝手におわらすな」
「んぇぁ?あ………はい、す、すんません」
じ、次回も遅くなっちゃうかもですぅ
すみませんんんんん!!
でもでも、やっぱり次回も絶対更新するんで、よろしくお願いしますぅ!
み、見捨てないでぇぇぇぇぇぇ(泣)