8話 現実逃走中
遅くなりましたっ!
すいません!
次回も遅くなりそうです(泣)
本当すいません(涙)
ちなみにこのタイトルの読みは『現実逃走中』です。
遅くはなりますが、頑張って次も更新します!
と言う訳で今後もよろしくお願いします!
昼休み。
俺は逃げていた………あいつらは鬼だ、今捕まれば命はない。
俺は逃げ続ける………生きる為に!
荒城亮太郎、17歳。行きます。
「居たぞーっ!階段だーっ!」
「まずっ!」
「捕まえろーっ!」
「くっ!何故こんな事に………」
そうだこの逃走劇の発端、あれは、五分程前の事だ………
五分前
「暇だー」
後ろの席から、気だるそうな声が聞こえてきた。
だが俺はそんな呟きに目もくれず、目の前の眼鏡の調整に勤しんでいた。
「あぁ、暇だなぁー」
更にその後ろの席からも、気だるそうな声がきこえてくる。
正直、嫌な予感がしてきた。
頼むから当たってくれるな俺の勘!
「「何かないかなぁ〜」」
そう言って白崎と斬愛がこっちをちらちらと見てくる。
あー、やべぇ、こりゃ完全に目ぇ付けられてるわ………
そう思っている間にも、二人のちらちら見てくる回数は徐々に増えていく。
だめだ、絶対関わりたくねぇ、嫌な予感しかしねぇもん。やべぇ嫌な汗かいてきた………
いつの間にか二人は俺の事をガン見していた。口元笑ってんのに、目が笑ってないんですけど………
「「ねぇ荒城君?」」
ひぃぃぃぃぃぃぃぃ!!
やばいやばいマジやばい!!話しかけられちゃったよ!?
「な、何かなぁ………」
「君さぁー」
「暇……だよね?」
マジ怖いんだけど!?やめて!俺をそんな目で見ないで!
「や……そんな事は………」
「そうかそうか」
「暇なのかぁ」
完全人の話無視だよこの人達!?
「「じゃあそうだなぁ………」」
「いやだから暇じゃないって!」
「決〜めた」
「アレをやろう」
アレって何ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!
「ちょっ!人の話聞いて!」
「アレ………」
「つまり?」
二人がそう言った時………
『ドンキーコ○グ!!』
「うわぁ!?」
まさかのクラス全員起立だった。怖ぇよ。
「ってDKだと!?」
最悪だっ!思い出すだけでもおぞましい!あのDKだと!
さて、ここで皆さんにもこのDKの恐ろしさを知って頂くため、解説を入れよう!
ドンキーコ○グ、通称DK。一人の人間相手に、十人掛かりで床に押さえ込み、その手足を封じる。その後、二人の人、間が背中合わせで馬乗りになり、そのうち一人が、手足を封じられている相手の胸板を高速で殴る。
一見地味そうだが、十人掛かりで手足を封じられると、逃げる事など到底出来ない、そして、胸板を高速で殴られるとかなり痛い、じーんとくるのだ、その上胴体に座られているので、身をよじる事も出来ない。
これを拷問と言わずして、何を拷問と言うのか。
何にせ、ここで捕まったら一環の終りだ。ここは逃げるが勝ちだな………
そう考えた俺は、逃げる為の態勢を整える。
「んじゃあそう言う事で………」
斬愛がそう言い………
「捕まえろ」
逃走劇が始まった。
=SEISYUN=
今思えばこれっていじめだよな………
そんな事を考えながらも、階段を駆け上がる。
『まてーっ!』
「はぁ…はぁ、くそっ!まだ追いかけてきやがる……しつけーんだよっ!!」
あーまずい、何だかんだ言って、やっぱりクラスの中心は白崎と斬愛だかんな………
まぁ仕方がない、ここはどうにか休み時間終了まで粘るしかねぇか………うしっ!野球部の底力みせてやっか!
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
『な!?スピードアップしやがった!?』
後ろで驚きの声が上がる。
へへっ!どうよ、追いつけまい!
そのまま廊下の端まで行き、階段を二段飛ばしで駆け下りて行く。
「勝負はこれから「甘いな」」
その声は唐突だった。
俺の声を遮ったその声の主は斬愛。
しまった!先回りされたか!
「甘いよ荒城………そう、君は甘い。砂糖菓子に、蜂蜜と餡と生クリームをかけたお菓子よりも甘い」
俺は、甘いを連呼している斬愛を警戒しつつ、逃げる為に後ずさる。
そこで斬愛が懐から何かをだす。
「だから君は甘いと言うのだよ、荒城君。これを見たまえ」
そう言って斬愛が俺に突き出したもの、それは………
「そ、それは!?」
「そう、お前が愛してやまない『綾○レイの8/1スケールフィギュア』だっ!!」
「れ、レ○たん!!何故だっ!何故お前が俺の○イたんを」
おかしい、何故ここにレ○たんが!?
確かに家に置いてきたはずなのに!
「ふっ………こいつがどうなってもいいのか?」
「くっ!ひ、卑怯だぞっ!!」
俺がそう言うと斬愛は声を上げて笑いだした。
「はっはっは、何とでも言えぇ!さぁこいつの命が惜しくば抵抗をやめろ!」
くそっ!悔しいがレ○たんの命には、変えられない。
「くっ………わかった」
俺がそう言うと、またも斬愛が高笑いを上げる。
「はーっはっはっは、貴様が私達から逃れようなど100年早いわ!」
くっ!レ○たんさえ人質に捕らえられてなければ!
「さぁ連行しろ」
『はっ!』
いつの間にか後ろまで来ていたクラスメイトに両腕を掴まれ連行される。
なんて外道な主人公なんだ!
「さぁDKだ」
そしてクラスのドアが閉められる。
「あぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
今日も平和な一日だった。