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「御手洗さん、これでいいのでしょうか?」

 依頼人たちが帰った後、私はポツリと彼に訊く。

「これでいいって?」と、御手洗さんが訊き返す。

「今日の依頼の件です。見つけたのはいいんです。ただ誰かに殺されてました――はい、こちらの調査は終わりです――ってなんか腑に落ちません」

 私がそう正直に話すと、彼は口を開いた。

「どんな依頼であっても、人が死んでいたとなればもうこれは我々の仕事じゃない。それは、君も分かるよね?」

「はい……」

「小説なんかでは探偵が事件の推理するモノもあるが、現実は違う。後は警察の仕事だ! 彼らに任せておけばいい!!」

「分かってます」

「うむ。なら、我々は我々が出来る仕事をするだけ。だから、この件はもう終わり。次の依頼を首を長く、いや、()()()()()()()()()()待つだけ……」

 彼はにやりと笑ってで言う。

「しかし、本音を言うとだね……」と、彼は話を続ける。「今回の事件、少し気になるところはある……」

「え?」

 私は彼のその言葉にビックリする。それから、思わず笑みがこぼれる。

「やっぱりそうなんですね」

 私がそう言うと、「ああ」と彼は頷く。

「それじゃあ、捜査するんですか?」

 私が彼にそう訊くと、「首を突っ込むのは良くないが、まあ、()()()()()()()調()()()()()だよ」と彼は言ってはにかむ。

「分かりました。それじゃあ、早速……」

 私は言いかけて、彼は腕時計を指す。時刻は八時半を過ぎていた。

「今日はもう遅いから、また明日」と、彼は言った。

「あ、はい」

「岩尾くん、帰る支度をしてくれ」

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