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A.F.F.S (アカギ・フライングマシーン・ファクトリー・ストーリー)  作者: あくまでもフィクションです。石を投げないで。
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各種設定4:AFFプロジェクトの起源と展開2(1926-1937)

フォード・トライモーター誕生の衝撃が与えた、アカギの設計思想の変遷を時系列で纏めています。


 1926年: フォード空港を見て「インフラとしての航空」を確信。

 1930年: 「最低水準(日本)」を基準としたエンジン設計がローカライズ(部品非互換)化。

 1934年: 「運用ドクトリン(1,800rpm)」から、「AFF物流規格(1m)」の標準化を目指す。

 1937年: 資本グループと「AFF物流規格」をブランド化。世界最大のライセンス管理会社として君臨。




 1. 「空飛ぶフォークリフト」構想とプロジェクト始動(1934年)


アカギの設計思想は、単なる航空機の改良ではなく、「航空輸送」と「地上輸送(鉄道・トラック)」をシームレスに接続する、現代の「コンテナ輸送」や「RORO(Roll-On/Roll-Off)船」の概念を先取りしたものです。


 その原点は、彼の脳裏に焼き付いた二つの対照的な物流現場の記憶にあります。


 一つは、アカギがかつてニュージャージー州ニューアークで見た自社倉庫の風景です。そこでは、ペンシルバニア鉄道(PRR)の貨車が倉庫の2階プラットフォームに直接乗り入れ、荷物が効率的にスライドされていた、鉄道産業の合理性が生む、計算可能な物流システムでした。

 もう一つは、日本での経験です。日本独自のミリ規格への強制翻訳に伴う「規格の断層」による製造現場の混乱と、当時のトラックや航空機の稼働率の低さ(非効率な手積み手降ろし)、そして何より大日本帝国における物流網全体の貧弱さ(未舗装の泥濘地と限られた鉄道網)に、アカギは衝撃を受けました。

「この非効率は空輸だけでは解決できない」彼はまた決意したのです。


 1934年12月:プロジェクト始動


アカギはペンシルベニア鉄道(PRR)の引き込み線沿いの倉庫にあるA.F.F で、フォードとダグラスの重役を前に「機首が開く四発貨物機」の素案を提示。

アメリカにおけるフォークリフトとパレットの歴史は、鉄道輸送の効率化の必要性から始まり、フォークリフトの前身となる最初の動力付き荷物運搬トラックは、1906年にPRRによって発明されました。

ダグラスの技師は空力性能の悪さを指摘したが、フォードは「翼のついたフォークリフトだ」と即断。

J.P.モルガンが「AFF物流規格(地上1メートル高・レール装備)」の独占を条件に資金提供を決定。


 2. 「AFF物流規格」の確立と試作(1935年〜1936年)


物流の効率化を最優先した機体設計は、「鉄道橋の梁理論」を用いて、機体構造の一部としてあえて重量増(約450〜600kg)を無視した、床面に頑丈な鋼鉄製レールを敷設。荷役作業員わずか数名での作業を可能とした。


 1935年6月:詳細設計と「レール・プロトタイプ」


 貨物床面を地上1メートルに固定する「AFF物流規格」が命名。


機内には航空規格ではなく「鉄道の貨車」に準じたレール(またはローラーコンベア)が敷設され、機首は幅2.5m、高さ2mの「クラムシェル(貝殻)ドア」方式で開閉する構造が採用された。

この規格に合わせ、レール付き牽引式ブリッジ(渡し板)が開発された。これは、機体と地上設備のわずかな高低差や角度のずれを吸収する役割を果たし、常に水平なスライドを実現した。

フォードは、荷台に機体と同じレールを持ち、かつ荷物の積載状態に関わらず常に荷台高さを1メートルに保つ「AFF認定3トントラック」(自動高さ調整機能付き油圧サスペンション搭載)の試作を開始した。


 1936年2月:試作1号機(NX-1936)ロールアウト


フォード空港でのデモンストレーションを実施。機首が開き、レール付きブリッジを介してトラックの荷物がそのまま機内へスライドする様子は、「空の産業革命」と報じられた。

空気抵抗による速度低下(巡航258km/h)を受け入れ、代わりに「容積効率」と「荷役時間の短縮(DC-3の4分の1)」を最大化した。




アカギが構築した「AFF物流システム」の核心は、鉄道、トレーラー、トラック、そして飛行機といった異なる輸送モードを、「40インチ(1メートル)高のAFF規格レール」という単一の物理規格でシームレスに接続した点にあります。


 「レールで繋がる」AFF物流システム


このシステムでは、貨物は「AFF規格パレット」(レッド、ブルー、グリーン)に積載された瞬間から、最終目的地まで形を変えずに移動します。


 1. 鉄道(長距離・大量輸送の基幹)


ペンシルバニア鉄道(PRR)などの提携鉄道会社は、貨車にAFF規格のレールを敷設し、全米各地の提携倉庫や主要鉄道ターミナルのプラットフォーム(ホーム)の高さを40インチ(1m)に統一しました。


 接続: 倉庫の40インチ高ホームで、牽引式ブリッジを介して貨車とトラック/トレーラーがレールで直結します。

 役割: 大陸横断や都市間の大量の原材料・工業製品を安価に運びます。


 2. トラック(集配・短距離輸送)


「フォード AFF V8 3トン トラック」および「6トン セミトレーラー」は、AFF認定サスペンションとレール装備により、システムの入り口を独占しました。


 接続: AFF認定トラック/トレーラーは、サスペンションの自動調整機能により、常に40インチの高さで倉庫や空港のプラットフォームとレール接続します。

 役割: 地方の倉庫からの集荷、空港への配送、都市内配送を担当します。6トン車はハブ間の幹線輸送も担います。


 3. 飛行機(高速・長距離輸送)


『FD-42 スカイマスター』は、機体床面が40インチ高に固定され、機首が開くクラムシェル・ドア方式を採用しました。


 接続: 空港のスポットで、牽引式ブリッジと航空機用ドーリー(トレーラー)を介して、トラックの荷台から直接機内へパレットがスライドインされます。荷役時間はわずか15分です。

 役割: ニューヨークからシカゴまで「5時間強で確実に」高付加価値貨物を運びます。



 モルガンなら可能:AFF規格全社で構築する「プレミアム物流システム」


J.P.モルガンは、単なる航空機メーカーへの投資家ではなく、アメリカ経済の中枢を握る巨大資本です。彼らにとって、アカギの規格は「全米の物流を支配する」ための完璧なツールでした。


 1. 独占企業体「AFFロジスティクス」の設立:


モルガン資本は以下の独占企業体を設立。


 「AFFロジスティクス」社:鉄道(PRR)、航空(アメリカン航空貨物部門)、トラック運送会社を傘下に収め、そのネットワークでの特別に高付加価値貨物輸送だけを専門とする会社。

 「AFF規格」の管理会社:アカギが設立したライセンス管理会社が、この企業体全体の規格を認証・管理します。


 2. システムの運用フロー:高価な荷物専門


このAFF規格を受け入れたネットワーク内で、「高価な荷物(精密機械、薬品、高級衣料)」のみを選別して輸送します。


 荷主のメリット: 「AFFロジスティクス」に任せれば、在庫(死に金)を持たずに済む」「破損なく24時間以内に全米に届く」という圧倒的なサービスを提供します。


 効率化の徹底:

3トントラック(単体)で地方の集荷。

6トントレーラーでハブ空港へ大量・高速輸送。

FD-42飛行機で空輸。

鉄道で長距離大量輸送(NY-LAなど)。

これら全てが「40インチ(1m)高レール」でシームレスに接続されます。




 フォード AFF V8 3トン トラック (1937年 AFF認定モデル) 性能諸元


項目. 性能・仕様. 特徴・役割

車両名称 Ford AFF-V8 3-Ton Truck. AFF物流システム認定「Model 81」

公称積載量. 3,000 kg (3トン). 史実モデル(1.5t)の倍。AFF REDパレット1枚またはBLUE/GREEN複数枚に対応

エンジン. 221 cu in (3.6L) フラットヘッドV8. 信頼性の高いフォード製V8をベースに、AFF基準で調整

最高出力. 85 hp / 3,800 rpm. 低回転域のトルクを重視したセッティング

冷却システム. 強制大型ファン付きオイルクーラー. 長時間アイドリングや酷暑下での荷役に対応

ブレーキ. 4輪油圧式ドラムブレーキ. 3トンの重荷重を安全に停止させるための特別装備(史実1.5tモデルは機械式が主流)

サスペンション. 自動高さ調整機能付 油圧サスペンション. 核心的装備。 荷物の重さに関わらず、荷台高さを常に1m(40インチ)に固定

荷台仕様. AFF規格 1メートル高レール装備. 鋼鉄製レールを4本敷設。パレットのスライドインを前提とした設計

電気系統. 6Vシステム(強化型ジェネレーター). 油圧ポンプおよび夜間荷役用照明への電力供給を強化

タイヤ. 32 x 6 インチ(ダブルタイヤ仕様). 航空機用タイヤの知恵を活かした、未舗装路での高接地圧対応

車両価格. 約 1,200 ドル. 史実機の約1.5〜2倍。ただし「AFFロジスティクス」参入には必須の投資



 油圧サスペンション: 当時としては最先端の高級乗用車向け技術(シトロエンなどが先行)を、あえて作業用トラックに導入しています。これは、航空機と地上設備をシームレスに「レール接続」するための必須機能であり、「高価だがシステム全体の効率を最大化する」というアカギの合理主義を反映しています。

 油圧ブレーキとオイルクーラー: 史実のフォードトラックは1937年時点ではまだ機械式ブレーキでしたが、油圧化とオイルクーラーの追加により、3トン積載時(史実の倍)の制動性能とエンジンの信頼性を確保しています。これもまた、耐久性と稼働率を重視するAFFドクトリンに則った現実的な技術選択です。

 価格設定: 約1,200ドルという価格は、史実の標準トラック(約850ドル前後)と比べると高価ですが、追加された先進装備(油圧、クーラー、認定荷台)と、それによりもたらされる「圧倒的な物流効率」を考慮すれば、プレミアム・コモディティ(高付加価値品)として十分に成立します。




 AFF規格. レール付き牽引式ブリッジ. 性能諸元(1936年)


項目. 諸元(性能). 特徴

名称. AFF規格. インターモーダル・ブリッジ(牽引式). 「鉄道・トラック・航空機」を繋ぐため、インターモーダルと呼称

全長. 約 3.5 メートル. トラックと機体の間の適切な距離と傾斜を確保するため

全幅. 約 2.5 メートル. AFF規格パレット(幅2.4m)のスライドを容易にする幅

高さ(調整前). 約 0.9 メートル. 接地状態で、トラック荷台や機体床面に近い高さ

自重. 約 500 kg. 牽引して移動可能な重量。航空機材としては頑丈。

最大積載重量. 7.0 トン (安全マージン含む). FD-42の最大積載量5.5トンを安全にスライド可能

材質. 高張力鋼(バナジウム鋼フレーム). 繰り返しの衝撃と集中荷重に耐える堅牢性重視

機能1. 油圧式ハイトアジャスター. トラック側の油圧システムと連携し、機体・トラック間の数インチの段差を自動で解消する

機能2. 傾斜ランプ機能. 空車時と満載時のトラック・機体の姿勢変化による角度のズレを吸収する

レール規格. AFF規格(1m高)レール装備. 機体・トラックと完全に同期するボルト留めレール

移動方式. 前輪・後輪付き(牽引式). フォード製トラックや小型トラクターで牽引して移動

荷役方式. ウィンチ牽引、またはフォークリフト押込. パレット上の重量物を機械的にスライドさせる


 特徴と役割


 誤差吸収の要: このブリッジの最も重要な役割は、機体やトラックの微妙な姿勢変化や高低差(数インチの誤差)を、油圧の力で吸収し、常に水平な「橋渡し」をすることです。

 安全性の確保: もしブリッジがなければ、荷役時の衝撃が機首ドアのヒンジに直にかかり、機体寿命を縮めます。ブリッジを介することで、衝撃を緩和し、荷役作業員の安全性も高めています。

 AFFシステムの「接着剤」: このブリッジこそが、バラバラな規格のトラックや飛行機を「AFF物流規格」という一つのシームレスなシステムとして機能させるための、物理的な「接着剤」として機能します。




 AFF規格パレットの仕様


アカギの思想に基づき、「鉄道の貨車」や「トラックの荷台」の延長として設計されたため、汎用性と堅牢性を重視した独自規格です。


項目 仕様. 設定の根拠

規格名称. AFF規格. 標準パレット (AFF Standard Pallet). 「AFF物流規格」として標準化されたため。

大きさ(寸法). 幅 約2.4 m × 奥行 約1.1 m (約94インチ × 43インチ). FD-42の貨物室有効寸法(W2.8m × H2.2m)に効率よく積み込めるサイズ。現実世界の標準パレット(1.1m x 1.1m)に近い奥行きを採用しつつ、機内の幅を最大限活用する。

高さ. 規定なし (ただし積載効率は考慮). パレット自体は平らな板状で、上に積む貨物に合わせて高さを調整。機首開口部(高さ2m)の制限内で自由に積載可能。


 最大積載量と標準積載量に合わせる


アカギの思想に基づき、積荷の重量・付加価値に応じて材質と色を分けた、戦略的なラインナップです。パレット自体はほぼ原価で提供され、「AFF物流システム」への参入を促すための重要な役割を果たします。


項目. AFF RED (高荷重・精密機器用). AFF BLUE (標準・汎用品用). AFF GREEN (軽量・容積貨物用)

主な用途. 鋳造機械部品、小型旋盤、軍事物資など高重量・集中荷重貨物. 一般工業製品、自動車部品など標準貨物. 箱入りの薬、衣料品、タバコなど、軽量だが容積を必要とする貨物

色. 赤色 (RED). 青色 (BLUE). 緑色 (GREEN)

大きさ(寸法). 幅 約2.4 m × 奥行 約1.1 m. 幅 約2.4 m × 奥行 約1.1 m. 幅 約2.4 m × 奥行 約1.1 m

乗せられる重量. 約5.4 トン (5,400 kg). 約2.5 トン (2,500 kg). 約0.8 トン (800 kg)

パレット自重. 約120 kg (重いが頑丈). 約70 kg (軽量). 約35 kg (極限まで軽量化)

材質. 高張力鋼フレームと強化アルミ合金板の複合構造. 航空機グレードの軽量ジュラルミン製. 合板と軽量木材による使い捨てに近い構造

価格設定. 原価+α(保険的価値). ほぼ原価. 完全な原価提供(販促品扱い)


 「色分け」戦略的意義


 コストの最適化:

低単価荷物には、安価で軽量なBLUEパレットを使用することでコストを抑えます。REDパレットは、精密機器や高重量品といった「壊れては困る」高付加価値貨物専用や重量物とし、保険料的な意味合いで高価な材質が正当化されます。両方とも、ほぼ原価プラス輸送費で提供されています。木製は安価なため、場合によっては目的地での荷降ろし後に現地で処分(または回収の手間を省略)することが可能となり、物流全体の回収コストを下げることができます。これも「回転率の向上」に繋がる合理的な判断です。


 運用効率の向上:

現場作業員は、パレットの色を見るだけで積載可能重量や取り扱い上の注意点を瞬時に把握できます。これにより、積み込みミスや機体構造へのダメージリスクが低減します。


 特徴


 「空飛ぶコンベアベルト」の一部: このパレットは単体ではなく、機体やトラック、倉庫に敷設された「レールシステム」と完全に同期するよう設計されています。




 FD-42 "Sky-Master”(AFFタイプ36)性能諸元(1936年)


全長. 23.50 m. 機首ドアと後部貨物容積を確保しつつ、DC-3(19.7m)より大型化

全幅(翼幅). 32.80 m. 4基のエンジンを翼上に並べ、かつ低速での高揚力を得るための広大な翼

全高. 6.40 m. 地上1mの低床設計のため、機体全体の背は抑えられている

翼面積. 125.0 ㎡. DC-3(91.7㎡)の約1.3倍。積載重量と低速安定性を支える「厚翼」

貨物室. 有効寸法L14.5m × W2.8m × H2.2m. 機首から最後部までほぼ矩形の断面。フォード製トラックの荷台をそのまま飲み込むサイズ

アスペクト比. 8.6長距離巡航時の燃費効率と、低速離着陸時の安定性を両立する翼長

主脚形式. 4輪式(ボギー式). +前輪22トンの自重を未舗装路で支えるため、接地圧を分散する大型タイヤ

尾翼形式. 双垂直尾翼(H型). 機首ドア開放時の作業性を妨げず、かつ低速時の舵効きを確保

状態(積載量). 最大積載 (5.5t). 80オクタン(標準). 242 km/h. 1,380 km. NY〜シカゴ。重重量のため離陸後の上昇に時間を要し、低速で粘る運用

状態(積載量). 標準積載 (3.0t). 80オクタン(標準). 258 km/h. 2,150 km. 物流の主軸。最も効率の良い「経済巡航」速度

状態(積載量). 標準積載 (3.0t). 87オクタン(高級). 275 km/h. 2,480 km. 進角調整による出力向上。向かい風の山脈越えや緊急輸送

状態(積載量). 標準積載 (3.0t). 60オクタン(粗悪). 235 km/h. 1,850 km. カリブ海等の僻地。ノッキング回避のため出力を絞った慎重な飛行

状態(積載量). フェリー (0t). 80オクタン(標準). 282 km/h. 3,520 km. 空荷での回送


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