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……なんて日だ。
思わずそんな言葉が出てしまう程の厄日だった。
「おいテメェここが鬼頭組の領地って分かってんのかコラ!!」
「子供だからって容赦しねえぞこの眼鏡と眼帯!!」
「ど、どうすれば良いのだよ……!」
「……知らん」
今日の部活内容は俺と山田で備品の買い出しだった。そして、その途中でヤのつく人達に喧嘩を売ってしまったらしい。
……と言っても、道に迷ってたまたま通った通路が《鬼頭組》とやらの領地だったようだが。
しかし、本物は初めて見たな。これ、鬼の刺青か?
ここにいる奴らは全員、目を背けたくなるような派手な鬼の刺青を入れている。
……どうやら、かなりやばい連中を相手にしてしまったらしい。はあ……マジでなんて日なんだ今日は。
「……あの、すぐに立ち去りますので」
山田は完全に怯えているので期待出来ない。俺が何とかするしかない。
俺はなるべく相手を怒らせないよう冷静に対応したつもりだったが、逆効果だったらしい。
相手は更に逆上して俺に詰め寄ってきた。
「あぁ!?鬼頭組の領地に無断で入って来といてそれで済むと思ってんのか!?」
「ひぃぃっ!」
詰め寄られているのは俺なのにも関わらず、何故か山田が情けない声を上げた。なので俺は逆に冷静でいられた。
「……なら何が目的ですか。金ですか」
「分かってんならさっさと出せや!!」
結局金か。と言っても俺は普通の学生であって、それほど持ち合わせがある訳ではない。
さてどうしたものかと悩んでいると……。
「……何をしているんですか、うちの領地で」
聞き慣れた声が、俺達の背後から聞こえた。




