12-1
結局、あの後幾ら考えても答えは見つからなかった。
というか、本当に何かしらの罪を犯しているのなら、ニュースになっていてもおかしくはないんじゃないか?
そう思った俺は図書館で調べることにしたが、そういえば土日祝は休みであるらしく、昨日は何をすることも出来なかったのだ。
そして今日は何の依頼も無いらしく、部活は自由参加ということになったので、俺は不参加ということにして図書館に向かおうとしていたのだが……。
「こさきっちー!」
俺が帰り支度をしている最中に空気を読まず、犬飼が話しかけてくる。
「あれ?今日は部活休むのか?」
「自由参加だろ、今日は。だから休む」
「へー!どっか行くとこでもあんの?」
何処でも良いだろ。プライベートにまでズケズケと入ってくるな、コイツは。
俺が答えもせず黙っていると犬飼はにっこりと笑ってこう言った。
「なあ!俺もついてっていい!?」
……正直、絶対に嫌だ。
コイツがいると騒がしくなりそうだし、調べ物に集中出来なさそうだからな。
仕方ない。ハッキリ行き先を伝えて断ってやろう。コイツみたいな陽キャは図書館なんて行きたがらないだろ。それは偏見か。
「行き先は図書館だ。調べ物がある」
「マジ?図書館にまで行って調べんの?ネットで調べりゃ良くねえ?」
「……?だから、そのネットを使う為に図書館に行くんだろ」
「ふえ?」
俺はパソコンを持っていない。だからそのインターネットを使いたくて図書館に行く訳で。
ネットカフェでも良かったかもしれないが、何となく雰囲気が苦手だ。……入ったことも無いが。
「ぶはっ!」
犬飼は暫くポカンとアホ面をこちらに向けていたかと思うと、急に吹き出した。
何がおかしいんだ。俺はごく普通のことを言っただけだろ。
「こさきっち、スマホ持ってるだろ?だったらスマホで調べりゃ良いじゃん!」
「……え?スマホって、ネットに繋げるのか?」
「繋げてるからMINEとか出来てるんじゃん!こさきっちってもしかして、スマホ初めて?」
初めてどころかガラケーすらも持ったことがない。正真正銘、会長から譲り受けたこいつが俺の初めての携帯電話だ。
「まあ、ネット以外にも紙の資料とかもあるかもしんねーし?図書館行こうぜ!何調べるか知らねーけどさ!」
「お、おう……」
何だか無知を晒してしまった気がして少し恥ずかしい。
……というか、スルーしそうになったがお前もついてくるのかよ。まあもう、恥ずかしさでそんなことどうでも良いけどな……。




